ジュラシックシリーズ4作目にあたる「ジュラシック・ワールド」。
前作より一層パワーアップした恐竜たちと桁違いのスケールのCGに圧倒されますよね。
作中で恐竜の「歯」の数について話す場面がありますが「いったいどういう意味?」「誤訳?」など話題になりました。
そこで今回は
- グレイの発言「歯の数が足りない」の意味は?
- ティラノサウルスの歯の数は?
について考察していきたいと思います。『ジュラシックワールド』のネタバレを含む可能性がありますのでご注意ください。
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結婚・出産後も年間100本は必ず鑑賞中。
Filmarksアカウントにも鑑賞レビューを掲載中。
グレイの発言「歯の数が足りない」の意味は?
ジュラシックワールドの「we need more teeth」という台詞。「歯の数が足りない」というような翻訳になっていますが、単純に新種の恐竜の事を指している事以外に、歯には力という別の英語の意味もある為、「対抗できる力が欲しい」という意味もあるダブルミーニングに実はなっているんです。 pic.twitter.com/vQhmLxFixX
— 口腔戦士デンタマン(公式) (@dent_man8020) July 13, 2018
【おさらい】「歯の数が足りない」のシーン
グレイが「歯の数が少ないよ!」と言うのは、どんなシーンだったか、おさらいしてみましょう。
映画終盤で、オーウェンとクレア、そしてクレアの甥である兄のザックと弟のグレイが、新種の恐竜インドミナス・レックスから逃げています。オーウェン、そしてオーウェンが手懐けているラプトルのブルーも応戦するものの、あまりの強さに歯が立ちません。
そんなときに、おみやげものショップに隠れたグレイは、インドミナス・レックスの歯の数を数えて、こう言います。
グレイ「足りないよ」
クレア「何が?」
グレイ「歯の数。もっと強いのを」
一瞬、ぽかんとなってしまうセリフですね…。
ちなみに、字幕版では、
グレイ「少ない」
クレア「何が?」
グレイ「歯だよ。もっと歯を」
と言います。なんのこっちゃですね。
というのも、いきなりこのセリフからクレアが何かを思いつき、いきなりT-レックスが格納されている倉庫へ行って、T-レックスを解放するのです。
そして見事、T-レックスが健闘してくれて、インドミナス・レックスは最後にモサ・サウルスに襲われて終わる、という流れです。
結果的にT-レックスを解放して正解だったのですが、この流れに置いてけぼりを食らう視聴者も多いはずです。。。というのも、
- グレイはなぜいきなり恐竜の歯の数について言及したのか?
- しかも、クレアはなぜ歯の数の話からT-レックスを解放することを
思いついたのか?
といったあたりの説明が、よくわからないのです。
歯の数について
「tooth」は歯以外に、「激しさ、威力」の意味を持ちます。
— 口腔戦士デンタマン(公式) (@dent_man8020) November 11, 2016
あのジュラシックワールドでの「We need more teeth」は「(恐竜の)歯が足りない」と「もっと強いやつを」の二つの意味を持った洒落言葉だそうです。
デンタマンよりもティースマンの方がよかったかも….. pic.twitter.com/Iu1NdIM4z6
実は、背景として、
歯の本数が恐竜の優劣に関係するから
ということが考えられます。
では、詳しく考察していきます。
問題となっているグレイの「歯が足りない」発言は、要するに、
「ラプトルがインドミナスを倒せない原因は、
歯の数が少ないから。
倒すにはもっと歯が必要!」
という意味です。
恐竜は歯の数が多いほど強い、という説があります。
実は映画の冒頭あたりで、インドミナスを開発した学者が「もっと大きく、凶悪で歯の数の多い最強の恐竜」と語っています。実はここが歯の数に関する伏線でした。
また、グレイは恐竜マニアでモササウルスの歯の本数を数えています。
だからこそグレイはインドミナスの歯の数を数えて、恐竜の弱点をさぐろうとしたのでしょう。そして、クレアが原型になったモデル、T-レックスの存在に気が付くんですね。
「もっと大きい、凶暴な歯の大きい恐竜がいる!」
=つまり、T-レックスです。
この発言をもとに、クレアがT-レックスを解放し、なんとか勝利することが出来ました。
誤訳だった?
「歯の数が足りない!」
— 後ろからマンゾク (@maskdelupin) August 4, 2017
が新吹替版ではどうなのかだけ気になる#ジュラシックワールド pic.twitter.com/X0q2djhuOU
「歯の数が足りない」発言については、「We need more teeth」をそのまま「歯が必要」という風に訳しているんですが、これが誤訳じゃないのかと話題になりました。
というのも、
「Tooth」には「歯」のほかにも、「激しさ、破壊」などという意味もあるため、
そちらの訳を使った方が良かったのではないか
となったのです。
字幕担当は戸田奈津子大先生です。戸田語録、とういワードもあるほど戸田先生の翻訳は独特です。
ほんとうに誤訳だったのでしょうか?
このセリフ、実は非常に重要かつ奥深いです。
この発言を聞いてクレアがT-レックスを解放し、インドミナスと戦わせたわけです。グレイはインドミナスの歯がT-レックスより歯の数が少ないことを知っていたのです。
先に述べましたが、恐竜は歯の数が多いほど強いという設定です。
映画の一連の流れをくみ取って、戸田先生は「歯の数が足りない!」と訳したのではないでしょうか。
歯の数でも、強さでも、どちらとも取れるダブルミーニングだったというわけですね!
T-レックスを解放した流れも邪魔しない翻訳ですし、「more teeth」の本来の意味を戸田先生が知らなかったとは思えません。
翻訳に絶対正しい、という答えはないと思います。
誤訳ではなく、映画の内容に沿った翻訳だと私は思います。翻訳は、単純に英訳すれば良いというものではなく、映画の背景や流れも加味しながら訳すので、難しいですね…。
ティラノサウルス(Tレックス)の歯の数は?
割と久々にジュラシックワールド終盤だけ見たけどティラノサウルスの登場シーンは何度見ても最高だわ
— 夕ケ (@darknesszillab) June 23, 2021
この映画、Tレックスの存在を正直言って忘れてたからクレアが呼びに行って出てきた時はビックリしたんよな
シンゴジラの蒲田くんと同じで珍しくネタバレ見ないで行ってプラスに感じたケース pic.twitter.com/sQaVa61nxF
ティラノサウルスの歯の本数は
50~60本くらい
と言われています。
シカゴのシールド自然博物館に収蔵されているティラノサウルス・レックス(愛称:スー)の歯の本数は58本だそうです。
ティラノサウルスには前上顎歯が4本あります。これは前歯にあたります。
ティラノサウルスの歯の大きさは最長で30㎝あります。しかし、実際に見えている部分は7~8㎝程度です。その他の部分は歯茎に埋まっているんです。
また、ティラノサウルスの歯は生え変わります。しかも、生きている限り生涯生え変わります。
肉食恐竜の歯は捕食だけではなく、攻撃をしたりする道具でもあるため消耗が激しいためです。2年に1回程度生え変わっていたと言われています。
人間は一回しか生え変わらないのに…いかに恐竜にとって歯が重要かがわかりますね!
ちなみに、
歯の数が一番多い恐竜は“カモノハシ竜”と呼ばれるハドロサウルス類で、
数百~数千本
もの非常に多くの歯を持っていたとされています。
反対に一番歯の数が少ないのが、鳥に近い獣脚類などで見られるような、歯を全く持たない恐竜たちです。歯の代わりにクチバシを使って食事をするので歯は不要だったんですね。
一説には歯の数が多い=歯の大きさが小さい、となり必ずしも強さに比例するわけではないとの説もあります。
歯の数より、歯の大きい恐竜の方が強いと言われる説もあります。
映画でしか恐竜を見ることが出来ないので、様々な想像を掻き立てられますね。
いずれにしても、最後に美味しいところを持っていったモササウルスの歯の数は88本とされていますので、結局のところ、モササウルスがインドミナスよりもティラノサウルスよりも歯の数が多くて一番強かったのかも!というオチですね(^-^;
\『ジュラシック・パーク/ワールド』シリーズ/
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まとめ
この映画の一番の犠牲者は恐竜達。インドミナスも犠牲者です。それを分かった上で映画を見て欲しいです。#ジュラシックワールド pic.twitter.com/nXqSJWKsYT
— 雪吊 (@yukituri) August 4, 2017
今回は映画「ジュラシックワールド」の歯の数が足りないの意味は?T-レックスの歯の数は?について考察してきました。
結論として
- 最凶のインドミナスに勝つために
歯の多い恐竜が必要との意味 - 誤訳ではないかとの説もあるが、
映画の内容にマッチした翻訳 - ティラノサウルスの歯は50~60本との説があり
歯の長さは最長30㎝ほどある
と、考察出来ました。
夏が来ると「ジュラシックシリーズ」の季節が来たと実感しますね。今回の考察を踏まえながら、アドベンチャー大作「ジュラシック・ワールド」を観てみるのもいいかもしれません。