『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、シリーズの中でも特にスリリングで戦略性に富んだ展開が光る作品です。
その冒頭、主人公イーサン・ハントがモスクワの刑務所に収監されているという衝撃的なシーンから物語が始まり、多くの観客に「なぜ彼は投獄されていたのか?」「本当に罪を犯したのか?」という疑問を投げかけました。
本記事では、その謎に迫り、イーサンの真の目的や背後に隠された作戦、そしてこのシーンが物語全体に与える影響について徹底解説します!

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結婚・出産後も年間100本は必ず鑑賞中。
Filmarksアカウントにも鑑賞レビューを掲載中。
イーサン・ハントの収監理由とは何だったのか?
ミッションクイズ!
— Ethan Hunt (@Ethan_Hunt_A113) April 13, 2012
イーサン・ハントがロシアの刑務所で名乗っていた偽名は何だったかな?
そして一緒に連れて逃げた囚人の名前は? #migp_jp pic.twitter.com/UzDYeA67
モスクワ刑務所での収監という衝撃的な導入
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、物語の冒頭から観客を驚かせます。
主人公のイーサン・ハントがモスクワの刑務所に収監されているという異常な状況から物語はスタート。
しかも彼は仲間によって脱獄を成功させるというスリリングな展開に、早くも緊張感が高まります。
表向きの理由:セルビア人殺害の罪
ミシェル・モナハン、6月公開の『MaXXXine マキシーン』に刑事役(なんとなく想像できる)で出演。贅沢なキャスティングの中の一人と前評判の高い作品です。イーサン・ハントの妻だったことも。(1976年3月23日生まれ)#MichelleMonaghan#ミシェル・モナハン
— 洋画のレタス炒め🥬 (@kazemichimovie) March 23, 2025
画像:https://t.co/QzB5mrMC3w pic.twitter.com/ykPNG5e8fS
表面的には、イーサンが「セルビア人を殺害した罪」により収監されていたとされています。
背景には、彼の妻ジュリアと部下がセルビア人に襲撃されたことがあり、その復讐としてイーサンが非公式に殺人を犯したとされているのです。
このため、
IMFもアメリカ政府も擁護できず、彼は見捨てられた形となっていました。
実際の真相:任務のための偽装投獄
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』鑑賞。IMFのエージェントが何者かに襲われファイルを奪われてしまう。一線に復帰したイーサン・ハントが新たな任務のため中東に降り立つ。どこまでがCGなのかわからなくなるくらいのスリルが凄かった。トムの全力疾走なアクションは見ごたえあり。 pic.twitter.com/XLcfRCR278
— 真野葵🍿 (@aoi_mano) August 19, 2018
しかし、
これはイーサン自身が語る通り、あくまで表向きのカバーに過ぎず、真の目的は「刑務所内に収監されている情報提供者ボグダンと直接接触し、極秘情報を引き出すこと」でした。
IMFが正式なチャンネルを使って接触することが不可能な状況の中で、イーサンはあえてリスクを冒し、自ら“容疑者”という立場を演じることで、ミッションを遂行しようとしていたのです。
さらに、彼の妻ジュリアの死も実際には偽装であり、イーサンは彼女を守るために彼女が死亡したかのように装い、自身の感情すらも道具として利用しました。
この徹底したカモフラージュによって、敵の目を欺き、IMF内部ですら彼の本当の意図を知る者はごく一部に限られていたと考えられます。
つまり、イーサンの収監は単なる事件ではなく、巧妙に仕組まれた「任務の一部」であり、彼が命を懸けて実行した高度な情報戦の一環だったのです。
その背景には、彼の職業意識と自己犠牲の精神、そして誰よりも情報の重要性を理解しているスパイとしての資質が色濃く表れています。
なぜこのような展開が必要だったのか?
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)
— 『ミッション:インポッシブル』公式 (@MImovie_jp) March 14, 2025
トムがブルジュ・ハリファの外壁を
123~130階まで登る場面は
828mの高さで撮影された☁️https://t.co/houXs3RqeK#ミッションを語ろうCP
M:Iシリーズ29年間の≪集大成≫#ミッションインポッシブル#ファイナルレコニング 5/23 FRI. pic.twitter.com/pyEIoC9dNF
ミッションインポッシブルらしい“騙し”の構図
シリーズを通して「真実は表に出ない」が共通テーマであり、イーサンが囚われた背景にも巧妙なトリックが仕込まれています。
- イーサンのプロフェッショナリズムを示す偽装投獄
- ジュリアを守るためにあえて嘘を突き通す覚悟
- IMFすら欺くスケールの大きな戦略
このような展開によって、観客はイーサンの二面性——冷静なスパイとしての顔と、愛する人を守ろうとする人間的な側面——の両方に魅了されるのです。
IMFが“ゴーストプロトコル”を発動した背景との関係
ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル ブラッド・バード監督
— たつぼう (@junklandZ) March 3, 2025
核を使ったテロを目論む、「コバルト」なる人物の調査をするイーサン・ハント。しかし陰謀により、彼はチームのメンバーもろともクレムリン爆発事件首謀の容疑をかけられ孤立無援となる。。Google参照 pic.twitter.com/dyQ7Gn3FYw
劇中、IMFはクレムリン爆破の濡れ衣を着せられ、国家としての支援を一切失うという状況に陥ります。
イーサンの収監と脱出は、まさにこの“支援ゼロ”の極限状況の象徴であり、そこから始まるミッションのリアリティと緊迫感を高めています。
刑務所脱出シーンの演出とその意味
【ミッションインポッシブル ゴーストプロトコル】☆4.5
— 映画.jp (@eiga_jp) February 18, 2014
シリーズの中で一番好きな作品!!とりあえずカッコいい!トムクルーズ!!イーサンハント!!#映画 pic.twitter.com/SAhCubLV5d
アクションとしての見どころ
脱出シーンでは、以下のような要素が観客を惹きつけます:
- ベンジーのユーモラスかつ高精度なハッキング
- ジェーンの的確なカバーリング
- イーサンの即断即決な判断と身体能力
それぞれが役割を全うすることで、チームの連携と信頼関係が浮き彫りになります。
また、
視覚的な演出とあわせて重要なのが、音楽の力です。
このシーンで流れるのは、シリーズの音楽を手がけるマイケル・ジアッキーノによるスコアで、脱獄の緊張感とテンポの良さを一層際立たせています。
パーカッション主体のリズムは、監視カメラやセンサーの動きとシンクロするように配置され、観客の鼓動を煽る構成に。
特にイーサンが収監室の鍵を開けて走り出す場面では、メインテーマの変奏が挿入され、「ただのアクション」ではないミッションの重みを音楽でも印象付けています。
ドラマとしての深み
ゴプローサンの対ボグダンへの態度と対ベンジーへの態度はほぼ似たようなもんだと思うんだけど、黙って麻酔銃撃って問答無用で寝かせちゃえばいいのに、昏倒する寸前に「ボグダン、心配するな。僕は友達を見捨てたりしない」って言ってあげちゃう
— りり (@lish221) January 13, 2017
そういうとこ結局やっぱイーサンハントなんだよね… pic.twitter.com/dN8cdxdJWf
イーサンがボグダンを連れて脱出するのは、単なる友情ではなく、重要な情報を得るため。
プロとしての使命感と、人間としての感情が交錯する瞬間です。
その心の動きに寄り添うかのように、静かに挿入される弦楽の旋律もまた、スパイ映画にありがちな冷酷さとは異なる、人間味あるミッション・インポッシブルの魅力を伝えてくれます。
\『ミッション・インポッシブル』シリーズ/
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まとめ|イーサン・ハントという人物の核心に迫る
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)
— 『ミッション:インポッシブル』公式 (@MImovie_jp) March 14, 2025
トムがブルジュ・ハリファの外壁を
123~130階まで登る場面は
828mの高さで撮影された☁️https://t.co/houXs3RqeK#ミッションを語ろうCP
M:Iシリーズ29年間の≪集大成≫#ミッションインポッシブル#ファイナルレコニング 5/23 FRI. pic.twitter.com/pyEIoC9dNF
『ゴースト・プロトコル』の刑務所シーンは、単なる導入ではなく、
- イーサン・ハントのプロフェッショナルな側面
- 愛する人を守るために全てを捨てられる覚悟
- IMFという組織の脆さと、個人が背負うリスク
これらを一気に提示する“凝縮されたドラマ”として機能しています。
「本当にセルビア人を殺したのか?」という疑問に対して、答えは「否」——それどころか、その“嘘”がイーサンの任務遂行能力と人間的な優しさの両面を際立たせているのです。
この刑務所のエピソードを理解することで、『ゴースト・プロトコル』の全体像がより鮮明に浮かび上がるはずです。
シリーズファンはもちろん、初見の方もぜひこの視点から作品を見直してみてください!