【君の名は。】口噛み酒でなぜ三葉と瀧は入れ替わった?意味や仕組みを考察!

新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』は入れ替わりを題材にした青春ラブストーリーで、その壮大なストーリーと圧巻の映像美で大ヒットしました。

作品の中で主人公・瀧とヒロイン・三葉は入れ替わってしまうのですが、その鍵となる「口噛み酒」とはいったいどんな役割を担っているのでしょうか?

また、「口噛み酒」は実在するのでしょうか?

そこで今回は

  • 口噛み酒でなぜ三葉と瀧は入れ替わった?
  • 口噛み酒はどういう意味・役割だった?
  • 口噛み酒の作り方や仕組みは?

について考察していきたいと思います。ネタバレを含む可能性がありますのでご注意ください。

目次

口噛み酒でなぜ三葉と瀧は入れ替わった?

口噛み酒についての説明は、劇中わりとさらりとされてしまうので、瀧が口噛み酒を飲んでなぜ三葉と入れ替わったのか、理解できなかった人が多かったのではないでしょうか。

2人が口噛み酒で入れ替わることができたのは、

口噛み酒に三葉の体の成分が入っている

からです。

三葉は神社の娘であり、閉鎖的な田舎町の雰囲気に閉塞感を感じていました。

そして、神社での儀式中、巫女として口噛み酒をつくるため、口から米を吐き出しているところを同級生に見られ、いやな思いをしてしまいます。

そして三葉は「来世で生まれ変わるなら東京のイケメン男子に生まれ変わりたい!」と心に誓うのです。

そして、瀧と三葉は入れ替わることになったのですが、入れ替わる対象がなぜこの二人だったのかははっきり明言されていません。

わたしは、「二人は運命の相手だったから」と信じていますし、入れ替わりの相手が瀧ではなかったら、彗星落下によりなくなってしまうはずの三葉の運命を変えることはできなかったのではないでしょうか?

一度途切れてしまった2人の入れ替わりですが、瀧が三葉の口噛み酒を飲むことにより、ふたたび入れ替わることができました

一度絶たれた二人の縁を、瀧が口噛み酒を飲むことで三葉の成分を体内に取り込むことによって、もう一度つなぐことが出来たため入れ替われるようになったのではないでしょうか?

口噛み酒はどういう意味・役割だった?

ズバリ、3つの意味があります!

意味① 宮水神社の神様に奉納する道具

一つは宮水神社の神様に奉納するための道具としての意味や役割であると考えます。

意味② かくりよ(隠り世)から戻るときの対価

宮水神社のご神体がある場所へ足を踏み入れるシーンで、三葉の祖母である一葉が「ここから先はかくりよ(隠り世)、あの世のこと」と言っており、「かくりよから戻るには一番大事なものを差し出さなくてはならない」と話しています。

口噛み酒を奉納する場所は、ご神体が祭られており、そのエリアは現世ではなく、生きて戻ってくるためには通行料として、それなりの対価を差し出す必要があります。

そして、三葉が差し出したのは「口噛み酒」だったのです。

口噛み酒は三葉が米を噛んで作ったものであり、三葉の唾液が含まれています。

そのため、三葉自身が作り出したのもであり、三葉の身体の一部が含まれているものです。

作品の中では「三葉の半分」と言われているのです。

意味・3 入れ替わりを起こす道具

3つ目の意味は2016年の瀧がもう一度三葉と入れ替わり、彗星の落下で三葉がなくなってしまう歴史を変えるための道具としての意味です。

口噛み酒は、宮水神社の御神体の元に3年間奉納されていました。

瀧が、奉納されていた口噛み酒を飲むことによって、体内に三葉の成分を取り入れることができ、2013年に生存していた三葉のなかに瀧が入ることが出来たのです。

口噛み酒の作り方や仕組みは?

口噛み酒は実在するそうです

その作り方は文字通り、

「米やイモ。木の実などを口で嚙んで吐き出して貯めたものを放置して発酵させて作ったお酒」

です。

かつて、世界中で多くあった酒の作り方の一つで、中南米・アフリカでも作られており、日本でもアイヌや沖縄、奄美諸島などで作られていました。

今でも文明開発が進んでいないアマゾン奥地などで、口噛み酒は現存しているそうです。

口内で噛むことで、唾液に含まれる消化酵素のアミラーゼが米などの炭水化物を糖へ分解し、それを寝かせることで発行が進んでやがてお酒になる、というシステムです。

なんだか、本当に原始的なシステムで作られているお酒で、作り方を知ると飲むのはちょっと怖い気もしますね。

まとめ

今回は【君の名は。】口噛み酒でなぜ三葉と瀧は入れ替わった?意味や仕組みについて考察してきました。

結論として

  • 口噛み酒で三葉と瀧が入れ替わったのは、口噛み酒に三葉の体の一部が含まれており、瀧がそれを飲むことによって三葉の成分を自分の体内に取り入れたから
  • 口噛み酒には3つの意味・役割があり、神社に奉納するため、現世に戻るための対価、瀧と三葉の入れ替わりを起こすための道具である
  • 口噛み酒は「炭水化物などを噛んで自然発酵させた酒」であり、いまでもアマゾン奥地などで現存している

と考察出来ました。

非常に奥深いストーリー設定で、知れば知るほど神秘的かつ魅力的な作品ですね。是非今回の考察をもとに『君の名は。』を見直してみてはいかがでしょうか?

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