ジブリ映画『となりのトトロ』からは、今流行りの昭和レトロな空気を感じるという方が多いのではないでしょうか?
宮崎駿監督によると『となりのトトロ』の時代設定は、1953年(昭和28年)だと明かされています。
劇中に登場する電話は現代人には馴染みがなく、どのように使用するのか全く分からないという方が多いはず。
そこで今回は、
- サツキがお父さんに連絡するために使った電話の使い方や名前は?
- 昔の電話は交換手につないでもらう?
について考察していこうと思います。
ネタバレを含みますのでご注意ください。
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サツキがお父さんに連絡するために使った電話の使い方や名前は?
#鉄腕DASH
— 怪傑やまネズミ🐭 (@Yamanezumi4016) May 26, 2024
古い電話はとなりのトトロのこのイメージが強い☎ pic.twitter.com/KwEybdeB6U
『となりのトトロ』でサツキはお母さんの入院する七国山病院から電報を受け取り、お父さんに連絡するためカンタの家の本家から電話を借りることになります。
カンタの本家にあった壁掛けの電話は『2号共電式壁掛電話機』といいます。
2号共電式壁掛電話機は、昭和25~28年頃によく使われていた電話機でした。
しかし、性能がイマイチ悪い部分があったため、品質を改善した『23号共電式壁掛電話機』が徐々に普及していったそうです。
その後は黒電話が一般的となっていくので、『となりのトトロ』での登場は貴重なのかもしれません。
壁掛電話機の使い方は?
となりのトトロで見た電話だ pic.twitter.com/ueVCRdDgbK
— かなえ🍒 (@kanae0770667660) June 30, 2024
サツキが使っていた壁掛電話機はどのように使うのか気になりますね!
使用方法をわかりやすく説明したいと思います。
- サツキが受話器を上げると電話局の交換手へ
- サツキが電話局の交換手に『東京31局1382番に繋げて下さい』と伝える
- サツキは一度受話器を置く
- 交換手が『東京31局1382番』に繋げた回線をサツキがかけた電話機に回す
- サツキが再び受話器を取ると交換手に繋がりお父さんとの会話が可能になる
スマホが普及した現代人からすると、ものすごい色んな手間がかかっていると感じますね。
手間は感じますが、当時は貴重な通信手段です。
たまに、親の子供時代の話を聞くと、自分のイメージとのズレがあって驚く。トトロのこの電話も、父から子供の頃はみんなこれだった、と聞かされて、トトロの舞台年代はまさに父(団塊の世代)の子供時代なわけだから、当たり前なんだけど、めちゃくちゃ驚いた。 pic.twitter.com/OEx1THxh5I
— minori (@minoriarimura) July 16, 2023
昭和28年頃は電話は公共施設や裕福な家庭にしかなく、庶民はなかなか使う機会さえなかったと思うのでテキパキと電話をかけるサツキはかなりのしっかり者だと思いました。
ほんの70数年前は、そんな時代だったんだなと思うと衝撃を感じます。移り変わりの激しさを感じますね。
昔の電話は交換手につないでもらう
サツキがお父さんと連絡を取るためのシーンがあったおかげで『交換手』を挟んだ通信が昔は一般的だったことが理解できました。
ヨドバシエクストリーム(ヨドバシの配送業者)の再配達はなぜか電話対応のみ。ただ24h受付なので夜電話してみたら、人間が出てびっくりしたw
— よーいち (@respectrickster) March 1, 2022
トトロの電話交換手がいた時代とは違うんだから、、とは思ったがシステム化できない闇があるのかしら、、、もしくは新しい雇用創出の形か!? pic.twitter.com/IMyI84US3d
映画やドラマで見ない限り、なかなか知る機会は少ないと思います。
日本で電話が利用開始されたのは、1890年(明治23年)のことでした。その時に東京で11人、横浜に4人の交換手として働き始めたという記録が残っています。
当時は最先端の職業だったのではないでしょうか。東京は11人中女性が9人だったそうなので女性が就きやすい職業だったと考えられますね。
10年後の1900年(明治33年)に交換手の数は約30倍に増え、東京で330人の女性が交換手として働いていました。
かなり電話というものが普及したんだなと思いますね。
しかし、当時の電話は交換手に内容がすべて把握されており、私的な会話や機密性が高い内容は気を付けなければならず、交換手側にも秘密保持をする立場が求められたはず。
そこで気になるのは電話料金がどのくらいかかっていたのかではないでしょうか?
サツキがお父さんと連絡を取るのにいくらかかったのか調べてみたいと思います!
かなりお高めな通話料
『となりのトトロ』の時代設定である
— ヒデアキ (@hideaki02151) July 8, 2023
昭和30年代頃には自分はまだ生まれていませんでしたが、
子供の頃にはこんな風景がまだありました😊 pic.twitter.com/fywOgfOGYl
『となりのトトロ』の時代設定は昭和28年と先述しましたが、当時の住宅用電話基本使用料は700円で市内通話が1回7円でした。
昭和28年当時の1円は現在の貨幣価値に換算すると636円と言われ、単純に計算すると基本使用料が445200円に上り、市内通話が1回4452円ということになってしまいます。
さすがにこれは高すぎるので当時の感覚的に考えればもっと違っていたはず。
しかし、単純に電話がいかに高級なものかが理解できるのではないでしょうか。
ということはカンタの本家は、かなり大きい農家でその地域に広大な土地を所有する豪農だった考えられます。
『となりのトトロ』のワンシーンで多くのことを学べた気がします。
『となりのトトロ』
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まとめ
金曜よる9️⃣時⏰
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) August 20, 2024
🌳#となりのトトロ🌽
夏休みと言ったら、やっぱり「トトロ」‼️
何度見ても、楽しめる #宮﨑駿🎬監督の大傑作🎊
ご家族みんなでご覧ください🤗#金曜ロードショー pic.twitter.com/aWwCLgTgVy
『となりのトトロ』サツキがお父さんに連絡するために使った電話の使い方や名前について考察してきました。
結論とすると、
- サツキが使っていた電話は2号共電式壁掛電話機という名前
- サツキは交換手を通してお父さんと連絡を取った
- 昔の電話は交換手を挟むのが基本で維持費も通話料も高い
ということになります。
サツキの電話シーンには色々な情報が含まれており、多くのことを知ることができましたね。
現代に生まれて便利さを味わっている私たちですが、過去の遺産を学ぶことはとても大切なことなのではないでしょうか。