ズートピアの差別問題と偏見を解説!問題提起は何なのか

ディズニーの人気映画『ズートピア』は、たくさんの動物たちが登場し、子供たちが喜ぶ作品なのは間違いありません。

しかし、子供向けかに思われる作品ですが、物語が進むにつれて差別問題と偏見が浮かび上がり、私たち大人も深く考えさせられる内容となっています。

そこで今回は、

  • ズートピアで描かれる差別や偏見はどこのどんな場面?
  • ズートピアはステレオタイプをうまく利用している?
  • ズートピアの問題提起は何?

について解説や考察をしていきたいと思います。

ネタバレを含みますのでご注意ください。

目次

ズートピアで描かれる差別や偏見はどこのどんな場面?

草食動物と肉食動物が共存する大都市の『ズートピア』は、夢のような楽園で主人公ウサギのジュディも警察官を夢見てズートピアにやってきました。

しかし、夢のような大都市『ズートピア』には、私たち人間社会を現したような差別や偏見の問題がはびこっていたのです。

それではズートピアで描かれる差別や偏見はどの場面から見て取れるのか、解説していきたいと思います。

うさぎは小さくて弱いという偏見

主人公のジュディはうさぎですが、『小さくて弱い』というイメージが定着してしまっています。

そしてジュディは『警察官になりたい』という大きな夢を持っていましたが、『うさぎが警察官になんてなれない』と言われてしまっていました。

こういった偏見は、残念ですが私たち人間社会でもよくある出来事です。

例えば勉強が苦手な子供が『医者になりたい』と言っても『勉強ができないから無理だよ』と決めつけることは、ジュディが受けた偏見と同じですよね。

大人は様々な人生経験から判断していますが、子供の可能性は無限ですし、努力することで叶えられることもたくさんあります。

ジュディのように努力して警察官になることができたという事実は、子供たちにとって最高のお手本ですよね。

ジュディも心の奥底に差別や偏見を持っている

差別されていたジュディですが、物語が進んでいく過程で自身も差別をしていたことに気づきます。

警察官のジュディは、ズートピアで起こった『肉食動物失踪事件』でライオンハート市長の陰謀を暴きます。しかし、差別や偏見が大嫌いなジュディですが、その記者会見で無意識に肉食動物に対する差別発言をしてしまったのです。

ジュディが記者会見で『肉食動物のDNAに問題があるかも』という発言をしてしまい、社会不安を招いてしまいます。

心の奥深くにあった肉食動物への偏見に気づいたジュディは、自身の発言に激しく後悔したのでした。

自分が被害者にもなり加害者にもなりうるということは、私たちの人生の中で起こりうることです。

自分が必ずしも正義とは限らないという部分は、私たちも教訓にすべきですよね。

ジュディとは対照的なニック

無意識に差別や偏見を持っていたジュディですが、対照的なのがキツネのニックです。

ジュディとニックは、動物たちがありのままに生きる『ナチュラルクラブ』を訪れますが、驚いたジュディとは対照的にニックは特に驚くこともありませんでした。

ニックは見た目ではなく、個人の内面を見ているからです。

ジュディとニックの行動を比べることで、差別や偏見そのものが見えてくるのではないでしょうか。

黒幕だったベルウェザー副市長の言い分

肉食動物狂暴化の『夜の遠吠え』の真相は、狂暴化させる毒薬を仕込んだ弾丸を打ち込まれたことでした。

その真犯人はヒツジのベルウェザー副市長だったのです。

ベルウェザー副市長は、なぜこのような強硬に走ってしまったのでしょうか?

それは草食動物の地位が低く、肉食動物のように評価されないという思いが積み重なっていったからです。

ベルウェザー副市長は長年、草食動物であるが故、ジュディのように『草食動物は弱い』という扱いをうけていたのかもしれません。

ライオンハート市長のベルウェザー副市長に対する扱いは、確かにひどい部分がありました。

そういった扱いが続くにつれ、ベルウェザー副市長の恨みは『肉食動物』に向き、肉食動物の地位低下を目論むきっかけとなったはずです。

しかし、これもまた思い込みであり、全ての肉食動物が悪いわけではありませんよね。

ズートピアはステレオタイプをうまく利用している?

ズートピアは動物社会を描いたファンタジーですが、まさに人間社会と被る部分が多く、過去の経験からそうだと思い込んでしまうステレオタイプがとてもわかりやすく描かれているのではないでしょうか?

ジュディは最初キツネに対して『嘘つき』と思い込んでいますが、これも幼少期の経験から来ています。

ニックの内面を知るにつれ、ニック個人の人格を認めるようになりましたが、ニックと出会わなければ『キツネは嘘つき』という考えは変わらなかったはず。

また、ジュディはDMVという施設に出向くシーンがありますが、ここでもステレオタイプが上手く利用されています。

DMVとはアメリカに実際に存在している機関で、免許の管理などを行っている機関です。

ズートピアのDMVは職員が全員ナマケモノで、『仕事が遅い』とジュディがイラついているのがわかりました。

アメリカのDMVはとにかく混んでて仕事が遅いそうで、そういったアメリカ人のステレオタイプを取り入れたのだろうなと思います。

日本社会でも例えると『役所は融通が利かない』というステレオタイプが存在していますし、どこの国に行っても同じようなステレオタイプがあるのかもしれませんね。

ズートピアの問題提起は何?

結局のところ、ズートピアの問題提起は何だったのか考えてみました。

ズートピアの内容から考えたところ、

草食動物や肉食動物という人種差別問題、思い込みからくる偏見は、どんな人でも被害者にも加害者にもなるということなのではないでしょうか。

ズートピアの制作国アメリカは白人、黒人、ヒスパニック、アジア系と多くの人種が暮らす国です。

長年に渡り、人種差別問題と戦っている人々がたくさんいます。

人種、性別、学歴などといった個人の一面のみで判断せず、その人を深く知ることでお互いに分かり合える部分は見つかるかもしれません。

自分を信じることは大事ですが、自分を正義として疑わない、思い込みで相手を判断しないということを大切にしようと思いました。

ズートピアは生きていく上で、そういったとても大切なことを教えてくれる作品です。

まとめ

ズートピアの差別偏見問題、問題提起について解説や考察をしてきました。

結論とすると、

  • ウサギのジュディは『小さくて弱い』と差別されていた
  • ジュディも肉食動物に対する偏見があった
  • ニックは外見ではなく、内面で判断している
  • ベルウェザー副市長はライオンハート市長への恨みが肉食動物そのものに向かってしまった
  • ズートピアはステレオタイプを上手く利用している
  • どんな人でも被害者になり加害者になりうる

ということになります。

ここ数年、世界では戦争や紛争など多くの人々が犠牲になる悲しい出来事が起こっています。

各国の指導者の方々にぜひズートピアを見て、お互いを理解するという姿勢を学んで欲しいと思いました。

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