万引き家族の亜紀はなぜ家を出ておばあちゃんと同居?お金をもらう理由も

映画『万引き家族』では登場人物全員が何らかの謎をかかえています。松岡茉優さん演じる「亜紀」と樹木希林さん演じる「おばあちゃん」はとても仲が良くいい関係のように見えます。

しかし、映画の中では不明な点があり、おばあちゃんの行動にも謎があります。

そこで今回は

  • なぜ家を出ておばあちゃんと暮らしているのか?
  • おばあちゃんが亜紀の親からお金をもらっていたのはなぜ?

について考察していきたいと思います。ネタバレを含みますのでご注意ください。

目次

亜紀はなぜ家を出ておばあちゃんと同居を始めた?

亜紀はなぜ家を出たのか

亜紀の家出についてわかるのは

  • 亜紀は譲の子供で、
    譲はおばあちゃん(初枝)の元夫の後妻の子供
  • 亜紀は初枝と血のつながりはない
  • 亜紀にはさやかという妹がいて、
    バイト先の風俗店では源氏名をさやかにしている
  • 譲は亜紀が初枝と住んでいることを知らない
  • 亜紀は海外留学中ということになっている

以上になります。

これだけ見ると亜紀が本当の家族と疎遠な感じが伝わってきますが、なぜおばあちゃん(初枝)と一緒に住むようになったかを推察するのは難しいです。

しかし、初枝が元夫の月命日のために譲の家に行った時の会話からわかることがあります。

譲の母親が初枝から夫を略奪したことについて、
譲が初枝に「母のことは本当に申し訳なかった」

と言っているんですね。

また初枝が譲に「血は争えない」と言ったことから、譲も初枝の夫と同じように前妻を捨てて、今の妻と一緒になったのではないかと考えられます。

亜紀は譲の前妻の子供か今の妻の連れ子で、妹のさやかとは半分しか血のつながりがないのではないでしょうか。亜紀は家出しているのに、オーストラリアに留学していることになっています。

譲の妻が「お父さんは寂しいみたいだけど」と言っており、寂しそうな様子もありません。反対に妹のさやかにはとても優しい態度で接しています。

上記のような現実から、

亜紀は自分の家の中で愛情を得られず、
居場所もなく寂しい思いをしていた

のだと思われます。

そのことが家を出ることに向かわせたのかもしれません。

なぜおばあちゃんと暮らすようになったのか

亜紀がどこで初枝と出会ったのかは不明です。

亜紀が取り調べを受けている最中に「おばあちゃんから一緒に暮らそうといわれた」と言っていました。

共通点は亜紀の祖父であり、何らかの法事などで顔を合わせたのかもしれません。

愛する人を奪われ、居場所をなくしたた者同士、通づるものがあった

のかもしれません。

亜紀は初枝に本当の祖母のように、なついていました。初枝も亜紀を可愛がっているように見えましたが、亜紀の親から毎月お金を無心していました。そのことを亜紀は知りませんでした。

自分の夫を奪った後妻の息子の娘を手なずけ、本当の孫のように愛することで、どこか後妻に優越感を感じてもいたのではないでしょうか?初枝の愛憎の入り混じった複雑な感情も推察できます。

おばあちゃんはなぜ亜紀の親からお金をもらっていた?
嫌がらせのた慰謝料替わり?

おばあちゃんが亜紀の親からお金をもらっていることについても、詳細な説明は映画ではされていませんが、

慰謝料替わりに金銭を受け取っていた

と考察できます。

前述したとおり、初枝は譲の母親に夫を奪われました。初枝には子供がいたことが亜紀の家で語られています。しかし、作中には出てきません。

女手一つで子供を育てるのは大変なことだったと思います。月命日に元夫の家を訪れるのは、大変な思いをした自分のことを譲に忘れさせないようにしているのではないでしょうか。

譲から現金の入った封筒を受け取っており、慰謝料替わりだと思っていたのかもしれません。しかし、初枝がどう思っていたかは作中では語られることはなかったため、あくまで推察になります。

まとめ

今回は映画『万引き家族』の亜紀はなぜ家を出て初枝(おばあちゃん)と暮らすようになったのか、初枝はなぜ亜紀の親からお金をもらっていたのかについて考察してきました。

  • 亜紀は本当の家族に愛されず、実家に居場所がなかった
  • 初枝に「一緒に暮らそう」と言われ一緒に暮らすようになった
  • 夫を奪った家族からの慰謝料として金銭を受け取っている

と考察します。

名作『万引き家族』は考えさせられるシーンがたくさんあり、何回も見直したくなってしまいます。是非、違った視点で『万引き家族』を鑑賞してみてはいかがでしょうか。

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