『アラジン』はディズニーアニメでは名作の一つに数えられるのはもちろんのこと、実写版映画が製作されたことでも話題になりましたね。
『アラジン』に登場するキャラクターの中でもオリジナリティのあって面白いのがランプに住む魔人「ジーニー」ですが、そもそも元ネタやモデルが気になる人も多いのではないでしょうか。
そして、ジーニーはなぜランプの中にいる魔人になったのでしょうか?
実写では描かれませんでしたが、ディズニーアニメの『アラジン』の続編では、自由になったジーニーが人間になってからも魔法が使えています。なぜ魔法が使えるのか、その理由も気になりますよね。
『アラジン』のジーニーには陽気で明るいおもしろキャラですが、その存在には謎がたくさんあります!順番に調べて考察しましたので見ていきましょう!
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▶ジーニーと言えば、アニメ版も実写版も山寺宏一さんが演じていますが、ジーニーの名曲『フレンドライクミー』の比較動画があります!結論、山ちゃんすごい!となりますので、良かったらこの名人芸を確認してみてください。
『アラジン』ジーニーの元ネタ・モデルは?
ジーニーの元ネタはアラブ世界の魔人
ずばり言ってしまうと、
ジーニーの元ネタは、アラブ世界の超自然的な生き物「ジン」です。
もう少し詳しくご説明すると、ウィキによれば、この「ジン」というのは、アラブ世界で、
- 人にあらざる存在、かつ
- 人のように思考力を持つとみなされる存在
と説明され、つまり、「精霊や妖怪、魔人などの超自然的な生き物の総称」と言われます。「ジン」というのは、魔人とかの”総称”であって、魔人の名前、ではないのですね。
アラビア語の「jinn(ジン)」が英語化されると「genie(ジーニー)」と表記されることが多く、そのジーニーが、ディズニーのジーニーになったと思われます。
ウィキで説明されているところによると、「ジン」の特徴は、
普段は目に見えないが、煙のような気体の状態から凝結して固体となって姿を現す
姿は変幻自在(動物、蛇、巨人、醜い生き物、美しい女性…)
知力・体力・魔力全てにおいて人間より優れるが、ソロモン王には対抗できない
引用元:ウィキペディア
となっています。おおよそディズニーのジーニーとイメージが合致しますね。
ソロモン王との関係については、ジーニーがランプの中にいることと関係してくるので後述します!
千夜一夜物語のランプの精”ジーニー”
ディズニー『アラジン』の原作と言われるのが、『千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)』という説話集のうちの一つの物語「アラジンと魔法のランプ」です。
この千夜一夜物語にも、ランプの精、つまりディズニーで言うところの「ジーニー」が登場するのですが、千夜一夜物語の「ランプの精」は、ディズニーと全くイメージが異なります!
おそらく、千夜一夜物語もディズニーのジーニーも、「ジン」が由来のはずですが、描かれ方が違いすぎます。
たとえば、千夜一夜物語のランプの精は、
- 見た目は「醜い大男」
- 恐ろしい顔つきで、赤く大きい鬼神
なんだか、恐ろしいですね。明るい陽気なディズニー版ジーニーとは、雰囲気が違うようです。
ジーニーのモデルはロビン・ウィリアムス?
ウィル・スミスのジーニーも最初発表された時は「ええぇ~(´Д`)」って思ったけどイザ観てみるとイイね。
ん~、とはいえやっぱ故ロビン・ウィリアムズのジーニーだよな~。あのまさにベシャリの帝王って感じのノリノリ感、ホントに楽しそうに演じてたよな~と。
聴いてるだけで心地よかった…
合掌 pic.twitter.com/Mmqa0PiFV0— ペイザンヌ (@Tatan8Tathu) May 20, 2021
全く別の視点のお話になりますが、
ディズニーのジーニーのモデルは、声優を務めた「ロビン・ウィリアムズ」
と言われています。というのも、アニメ『アラジン』のアニメーターである、エリック・ゴールド・バーグさんが、ジーニーを創るにあたり、監督から
- 「ロビン・ウィリアムズのコメディアルバムを参考にするように」
と言われたようです。ロビン・ウィリアムズさんは、役者や声優としても活躍されましたが実は元コメディアン。そのコメディアルバムを参考にし、エリックさんがテストムービーを制作して、ロビン・ウィリアムズに見てもらってようやく正式契約となったようです。
監督はもう、ジーニーはロビン・ウィリアムス決め打ち、だったわけですね(^^;
ジーニーはなぜランプの魔人になった?
ジーニーはそもそもなぜランプの魔人になったのかが気になるところですが、結論、
ジーニーがランプの中にいる理由はどこにも語られていない謎
です。ですので、いろんな情報を交えて考察してみます。
考察①行商人ペドラーがランプに取り込まれた可能性
アニメ版『アラジン』が公開された当初、物語の語り部として冒頭に登場するアグラバーの行商人ペドラーは、ジーニーなのではないか?という見立てがファンの間で広まりました。その根拠として、
- ペドラの手の指もジーニーと同じ4本
- 物語がペドラーに始まり、ジーニーに終わる
という2点が挙げられます。まず、手の指の数です。よく見ないと気づきませんが、ペドラーもジーニーも4本です。
そして、物語の始まりはペドラ―ですが、終わりも、「THE END」が出た後ジーニーが「どうだった?」と一言言っています。
どうやらペドラーの正体はジーニーでした、という演出シーンが当初は考えられていたもの、のカットされた、という話もあります。
これに関するファンのもやもやは、実写版『アラジン』で直接行商人とジーニーの関係性がはっきり描かれたことにより、だいぶ解決してくれましたね(^^♪
ペドラーはもともと人間だが、なんらかのきっかけで(ジャファーが魔人になったように何か悪いことをしてしまって)ランプの精ジーニーとなり、アニメではペドラ―という行商人に扮して話をしていた、ということが考えられます。
考察②ソロモン王から与えられた罰の可能性
冒頭の「ジン」の説明で、ジンはソロモン王に対抗できない、と説明しました。さらに、
ソロモン王はジンを自在に操り、神殿を立てる際にもジンを動員したと言われている
引用元:ウィキペディア
とあるので、ジーニーも操られたジンの一人で、ランプの中にいることになったのも、ソロモン王の思惑だったのではないか、と考えられます。
ディズニーにはソロモン王という人は全く登場しないのですが、昔の文書からはそう考えられます。
あの陽気なジーニーも過去になにかやらかしていたのか…と思うと、想像が膨らみますね!2015年ごろに、「ジーニーズ」というジーニーに関するアラジンの前日譚をディズニーが制作するという話がありましたが、立ち消えになっています。
でも実写でウィル・スミスがジーニーを演じるなら、ジーニーが主役でジーニーの過去を描く物語を観てみたいですよね♪
アニメで人間ジーニーが魔法を使える理由
退勤20分前に何を考えてたかというと、
原作アニメ映画版『アラジン』ラストで、自由になったジーニーはウキウキで旅の身支度をしてるけど、途中で自分からアラジンの方を見て、気づくんだな、と思ったら、しこたま泣けた(勤務中)。 pic.twitter.com/lDtxu9g9Zq
— ショー・サイモン🦜昼は四季「アラジン」夜は実写「アラジン」 (@Dr_Simon_Frost) May 16, 2021
実写映画『アラジン』では、ジーニーは人間となり魔法も使えなくなっていましたが、アニメ版の続編『ジャファーの逆襲』では、ジーニーはランプから出て自由になったにもかかわらず、空を飛んだりして普通に魔法が使えていました。
不思議ですが、おそらく、
ジーニーはそもそもジン=「人にあらざる存在」ですので、
ランプから自由になってもならなくても魔法は使える
という設定なのでしょう。ディズニーアニメを制作する側としても、魔法が使える方がストーリーの幅が広がって子どもウケしやすいという狙いもあったかもしれませんね。
ちなみに、続編『ジャファーの逆襲』では、本作で最後ランプに吸い込まれたジャファーがランプから出てきます。なかなか面白いですよ♪
まとめ
実写の映画やアニメでよく知られる『アラジン』に登場するジーニーの謎について調べてきましたが、結論は、
- ジーニーの元ネタはアラブ世界の魔人「ジン」
- ジーニーのモデルは、ロビン・ウィリアムズ
- ジーニーがなぜランプの魔人になったのかは、謎
→行商人ペドラ―が何か悪いことをしてランプに閉じ込められたか、ソロモン王の操作の可能性 - アニメで人間になったジーニーが魔法を使えるのは「人にあらざる存在」だから
ということですね。ジーニーの謎は深いです…。