もののけ姫の登場人物の中でジコ坊は、かなり濃いキャラで記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
俳優の小林薫さんが声優を務め、声もピッタリでしたよね。
しかし、ジコ坊は一体何が目的なのか不気味な存在でもありました。
そこで今回は、
- ジコ坊の正体は何者?
- ジコ坊がシシ神の首を狙う目的や理由は?
について解説していこうと思います。
ネタバレを含みますのでご注意下さい。
ジコ坊の正体は何者?
横尾さんの雑炊のもののけ姫風っていうのは多分これの事ですね。
— でこぽん (@y2ucgsLdjROnXKZ) June 15, 2020
ジコ坊がアシタカに振る舞ったやつ。
#十万円でできるかな pic.twitter.com/QxPnz70pWI
「典型的なおじさん」という風貌ながら、高い戦闘能力を兼ね備えているジコ坊。
彼の正体は一体何だったのか、詳しく解説していこうと思います。
高い身体能力と戦闘能力がある!
アシタカとジコ坊、サンと唐傘が格闘するシーンの原画を担当したのは金田伊功さんです。#もののけ姫 pic.twitter.com/X5WIWsOFjE
— キャッスル@ジブリフリーク (@castle_gtm) August 13, 2021
アシタカとジコ坊は出会った村で、追ってを撒くために走り去るシーンがありました。
アシタカはヤックルに乗っていましたが、ジコ坊はなんと下駄でありながら、もの凄いスピードで走っていったのです!
あれだけ高さのある下駄を履いていて、走れるだけでもすごいんですけどね…。
かなりのスピードで走れるとともに、あの高い下駄でアシタカとも素手で対等に戦うこともできます。
ジコ坊はどちらかというと忍びに近い身体能力の感じがしますよね。
もしかしたらジコ坊はアシタカよりも強いのかもしれません。
ジコ坊は実はお役人だった!
実は宮崎駿の「もののけ姫」に出てくる謎の組織「師匠連」(本拠は中国らしいのですが)はソ連がモチーフ(あの坊主どもは特殊部隊、ジコ坊は無論KGB)とのことですので明末あたりでも良いかもしれません(魏忠賢とどっちがマシだ!と問われて主人公が悩んだり、とか) pic.twitter.com/CjFevetoM4
— 崎田薫 (@blPgbQFlmN8wyHF) August 25, 2021
ジコ坊の正体は、本人の発言などから「師匠連」の役人であることがわかります。
師匠連とは朝廷の下で命令を受けて動く秘密組織のことで、ジコ坊は「天朝さま」と発言していましたが、天朝=天皇のことです。
朝廷直属の役人だからこそ、天朝さまの書付けを持っていました。
意外に思えるかもしれませんが、ジコ坊はかなりのエリートで、ポジションもかなり上の方だと予想できます。
なぜなら、朝廷からの書付けなどを預かれるのはごく限られた人で、組織の中でも重要人物であることは間違いありません。
アシタカと出会った頃から、頭が切れそうでただ者ではなさそうな雰囲気でしたが、実際にすごい人でした。
ジコ坊は唐傘連のトップ!
絵コンテによると、このとき唐傘連は毒針でアシタカの目を狙っていることがわかります。
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なかなかに冷酷な連中です。#もののけ姫 pic.twitter.com/vvGdQy6UfR
作中には赤い傘を持ち、ジコ坊と同じ赤と白の着物を着ている集団が登場します。
ジコ坊はシシ神退治をするために、あらゆる武装組織を動員していますが、
赤い傘の集団は「唐傘連(からかされん)」と言い、毒矢を使ったり煙玉のようなものを使ったりする、まるで忍びのような戦闘集団です。
唐傘連の戦い方はかなりシビアで、残酷な戦闘方法の場合もあり、手段を選ばない組織なのかなと思います。
ジコ坊はその唐傘連のトップなので、彼自身もまた目的のためには手段を選ばないのでしょう。
石火矢衆やジバシリを雇っている
ジバシリの顔が赤いのは、猪の血を塗っているからです。#もののけ姫 pic.twitter.com/cj3wKQeApG
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) August 13, 2021
エボシは石火矢衆を師匠連から借りていて、ジコ坊も同じように石火矢衆を雇っていました。
そしてジバシリというのは猟師で、普通の猟師とは違い、手段を選ばない過激な方法で猟を行う人々。
ジコ坊が乙事主を遠くから眺めるシーンでは、動物の生皮を被り人間の匂いを消すという方法を取っていましたね。
ジコ坊はそれについて「おぞましい」という発言をしていましたが、ジバシリは動物の生皮や血を塗ったりして獲物に近づくのです。
手段を選ばないプロも雇わなければならないほど、もののけたちとの戦いは相当厳しいものなのでしょう。
ジコ坊がシシ神の首を狙う目的や理由は?
モロ「シシ神は命を与えもし、奪いもする。そんなことも忘れてしまったのか、イノシシども」 pic.twitter.com/r57lWHbk1i
— 竹林 弥生 (@takebayasiyayoi) July 19, 2023
ジコ坊はかなり苦労してシシ神の森にたどり着きますが、なぜそこまでしてシシ神の首を狙うのでしょうか?
理由や目的を詳しく解説していこうと思います。
天朝さまからの命令
ジコ坊は、師匠連という謎の組織の一員で、そこの司令を受けて、不老不死の力があるとされるシシ神の首を狙っています。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) August 13, 2021
僧侶でありながら、「天朝さまの書きつけ」を掲げ、石火矢衆や唐傘連といった部隊を動かす総指揮官ともいえます。#もののけ姫 pic.twitter.com/lTOXhAtpWx
時の権力者というのは、永遠の命すなわち不老不死を求めることが多いのではないでしょうか。
ジコ坊は仕えている天朝さまから、不老不死の効果があるとされるシシ神の首を所望されたのです。
もののけ姫は室町時代という設定で、おそらく戦で世の中が荒廃していたと思われます。
朝廷と武家は権力争いを繰り広げていたので、天朝さまも不老不死を手に入れ、武家に対抗できる確固たる権力を手に入れたかったのでしょう。
そんなわけでジコ坊は師匠連のお役人という立場柄、シシ神退治をすることになったのです。
エボシに責任転嫁できる
#もののけ姫
— 温泉ペンギン (@pen_pen2020) August 13, 2021
宮崎駿いわく「エボシは現代人」
なんだかんだで、ジコ坊や石火矢衆もシシ神が怖いから、直接は手を出せない。
現代的な価値基準の持ち主であるエボシだから「神殺し」が実行できる。
彼女は近代ヒューマニストであると同時に、自然に対するの破壊の権化でもあるのだ。 pic.twitter.com/TpyYJIjy9Y
エボシはタタラ場を広げるために師匠連から石火矢衆を借りていて、ジコ坊は師匠連の役人なので、少なからずジコ坊の方が立場が上だったことがわかります。
エボシはシシ神がいなくなれば、もののけたちも普通の獣になり、タタラ場を広げて安全を確保できると考えていました。
そこでジコ坊は何が起こるかわからないシシ神退治の責任をエボシに押し付けようとしたのです。
ジコ坊は戦闘能力はかなり高いですが、シシ神退治をすることは恐れていた様子が伺えます。
そういった部分は人間らしさを感じますよね。
もしシシ神の首を取ることができなかった場合もエボシに責任転嫁すれば、朝廷からのお咎めも受けずに済むかもしれないと考えていたのかもしれません。
ジコ坊は狡猾な部分もあり、かなり切れ者だと思えました。
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まとめ
ジコ坊「いやぁーまいったまいった。バカには勝てん」#もののけ姫 #金曜ロードショー #スタジオジブリ pic.twitter.com/GC4Ai1ApCI
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) August 13, 2021
ジコ坊の正体やシシ神の首を狙う理由や目的について解説してきました。
結論とすると、
- ジコ坊は高い身体能力や戦闘能力を備えている
- ジコ坊は師匠連の役人で、唐傘連という武装集団のトップ
- 石火矢衆やジバシリの雇い主
- 天朝さまの命令でシシ神の首を狙っていた
- もしもの時はエボシに責任転嫁しようと目論んでいた
ということになります。
もののけ姫のキャラクターの中でもかなりインパクトが強かったジコ坊ですが、意外にもエリートですごい人だったことがわかりましたね。
次回はジコ坊に注目して、もののけ姫をご覧になることをおすすめします。