親子の絆や子供の成長を描いた『崖の上のポニョ』は、ジブリ作品の中でもとても不思議な作品です。
海の世界と人間の世界との交流というファンタジーな世界で色々な設定がありますが、説明されることは多くはなかったですよね。
出てくるキャラクターの中でも不思議な存在といえば「グランマンーマレ」というキャラクターですが、
- グランマンーマレの正体は何?
- グランマンマンーレの正体と足は関係がある?
- グランマンマンーレのモデルは?
このような疑問を考察していきましょう!
グランマンーマレの正体は何?
正体はチョウチンアンコウ?
続き→作中では煌びやかな女性の姿で登場しますが、本来の姿は決まっておらず、#フジモト 以外にも沢山の夫がいるという設定なんです‼️🙀
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) August 23, 2019
ちなみに、#グランマンマーレ の声は #天海祐希🗣さんが担当しています🤗。#金ロー#崖の上のポニョ#ポニョ#宗介#リサ#宮崎駿#大橋のぞみ pic.twitter.com/ZnlXcaTCf2
本作の中でも「グランマンーマレ」は美しく神秘的なキャラクターですね!
とても大きな姿の時もあればリサと話をする際には、人間くらいの大きさのグランマンマーレが登場します。
作品の中でもグランマンマーレは海全体を守っている女神のような振る舞い方をしていますが、
正体は・・・チョウチンアンコウなのです!
と、説明されても理解できないですね…。
この正体については、監督の宮崎駿が「続・風の帰る場所」でのインタビューで応えています!
宮崎
続・風の帰る場所ー映画監督・宮崎駿はいかに始まり、いかに幕を引いたのか(ロッキングオン (2013/11/1))
「でも異種婚礼っていうのは日本には数々あるからね。
あのお母さんだって本当は巨大なアンコウなんだとかね。
そういうことは、スタッフの中で話してたんですよ。
でも差し渡し1キロのアンコウが出てきても画面の中にどう入れていいかわかんないから(笑)
ちゃんと人間の姿を取ることもできて、その代わり大きさは自由自在っていう。
要するに孫悟空の世界ですね。
孫悟空の中に、天界にいた金魚が3日間ほど地上に逃げて、化けものになって暴れるっていう話があるんですよ。
それが地上では3年間だったとか。
最後は観音様だったかに連れていかれちゃうんですけど(笑)。
そういう話ですよ、要するに」
アンコウとは驚きですね!
グランマンマーレはアンコウのあの部分!
グランマンマーレの正体がアンコウ(チョウチンアンコウ)というのは宮崎駿が言っていますが結びつけるのは難しいと思う方も多いはず・・・
それを説明するにはチョウチンアンコウという生物を理解しないといけませんね!
チョウチンアンコウは中々グロいな。 #クックルン pic.twitter.com/lLphOFRfbO
— ふじぽんぽん (@hirofujiponpon) October 6, 2021
チョウチンアンコウの特徴として、頭から出ている触手の先「誘引突起」という発光部分が有名ですね。
暗闇から見える光る触手は美しく、ミステリアスで誘き寄せられるかもしれませんね!
なぜ、この様な話をしたかというとグランマンマーレはこの発光部分と考えられるのです!
グランマンマーレの正体と足は関係がある?
グランマンマーレの不自然な点
そう言えば某映画解説動画で
— 芽吹 多肉植物 (@ibukinotaniku) September 22, 2020
グランマンマーレは
チョウチンアンコウで、
あの人間みたいなのはチョウチンアンコウの提灯の部分だってやってて
それ以来、あれが怖くてしょうがない🤣
あの下にはでかい魚が…
ちなみに、恋多き人で他の男たちは体内に吸収済みとか怖すぎやろっ🤣 pic.twitter.com/T9Gj146Xfz
グランマンマーレというキャラクターに着目して見ると、不自然なほど全体が見えないという違和感を覚えた人も多いはずです。
リサとグランマンマーレと会話するシーンでケアハウスのお婆さんたちに呼ばれて、呼ばれたリサは、花壇を避けて移動します。
まず、
- グランマンマーレのサイズがリサよりも
かなり大きく描かれていて威圧感がある - 問題のリサが花壇を避けて移動する問題
という、不自然な点が2点あります。
コンテを確認しても、この位置にわざわざ花壇があって、「リサ花壇を避けてななめに歩く」と書いてあるというのです。一体どういう理由があって、あえてこのような演出にしているのでしょうか。
グランマンマーレの足元が正体の裏付け
実は、グランマンマーレの不自然な点が、
グランマンマーレの正体が
チョウチンアンコウの発光部分であることの裏付け
になります。
というのも、チョウチンアンコウの発光部分は胴体と繋がっていることが前提条件ですね。つまり、グランマンマーレを発光部分と考えた際に本体部分は別にあるということが想定できます。
本体部分が海の中にあるとした場合、リサと話しているグランマンマーレは地上にいることから本体と繋ぐための触手がつながっているということが考えられます!
つまり、
グランマンマーレを胴体と繋ぐ触手が
この花壇の裏に隠されていた
と考えられますね!
コンテに書き込むまでの設定の徹底ぶりには驚きです!
グランマンマーレのモデルは?
戯曲「ハムレット」の恋人オフィーリアがモデル!
今日1/5は明治の文豪・夏目漱石の誕生日。初期の作品「草枕」では、当館でも人気のミレイ「オフィーリア」がヒロインに重ねられています。また、宮崎駿監督作品「崖の上のポニョ」のグランマンマーレも「オフィーリア」がモデルで、監督の誕生日も1/5なんだそう。不思議なご縁ですね! pic.twitter.com/lzST3RGGFR
— OtsukaMuseum (@OtsukaMuseum) January 5, 2018
グランマンマーレは美しい中にあるミステリアスな雰囲気が特徴的なキャラクターです。
このキャラクターにはモデルになった絵があるのです!
モデルとなったのは
シェイクスピアの戯曲「ハムレット」の
恋人オフィーリア
とされています。
オフィーリアは主人公ハムレットの恋人でしたが、恋に敗れ自ら川に飛び込んで溺れてしまい亡くなった悲劇の女王です。
オフィーリアの姿ですが、有名なのがジョン・エヴァレット・ミレイ作の絵画です。この絵画にはオフィーリアが歌いながら溺れて亡くなる姿が描かれています。
とてもミステリアスな作品ですが、美しさがあり、グランマンマーレのモデルというのも納得がいきますね!
まとめ
ジブリの人気映画『崖の上のポニョ』の中でもミステリアスなキャラクター「グランマンマーレ」について考察していました。
気になる正体は・・・
- グランマンマーレはチョウチンアンコウ
- グランマンマーレの足元には触手があり、
隠すために足元を見えなくしていた! - モデルは「ハムレット」のオフィーリア
というふうに、考察できました!
絵本のような「崖の上のポニョ」という作品の中にはこのような細かな設定あるとは驚きですね!このような視点で見るとグランマンマーレの見方も変わってくるので、もう一度見直してみてはいかがでしょうか?