ゴジラ-1.0のわだつみ作戦は現実的に可能?原理や意味を考察!

ゴジラ―1.0 わだつみ作戦 現実 可能 原理 意味 考察

映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」では、「わだつみ作戦」という奇抜な方法を使って、無事にゴジラを撃退することに成功しました。

しかし、本作品をご覧になった方の中には

  • わだつみ作戦の「わだつみ」って何の意味?
  • わだつみ作戦の原理がよくわからない…
  • そもそも、現実的に可能な作戦なの?

という疑問を持った方もいるでしょう。

そこでこの記事では、わだつみ作戦の意味や原理について解説するとともに、現実的に可能な作戦なのかを考察したいと思います!

なお、本記事は映画「ゴジラ-1.0」のネタバレを含みます。

映画の『ゴジラ-1.0』には小説版『ゴジラ-1.0』があるのをご存じですか?

戦後日本を舞台にゴジラを取り巻く人間模様が描かれますが、映画では、これはどうなの?なぜこの人はこんなことしたの?と疑問に思うことも、小説版では詳細に描かれていたりします!

しかも、

『小説版 ゴジラ-1.0』

は、監督の山崎貴さんが書いているので映画の内容に忠実になっています。

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映画の内容を保管するような形で物語が進むので、映画鑑賞後におすすめです♪

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この記事の監修者
つくつく

映画鑑賞は年間100本以上映画ブログ運営4年

中学生の頃に『スターウォーズ』に感動して以降、
映画の沼にハマり続けて20年。
結婚・出産後も年間100本は必ず鑑賞中。
Filmarksアカウントにも鑑賞レビューを掲載中。

目次

【ゴジラ-1.0】わだつみ作戦とは?

わだつみ作戦とは、映画「ゴジラ-1.0」の中で立案・実行された、ゴジラ撃退作戦です。

火気での攻撃がまったく効かないゴジラに対する「最後の切り札」で、それは水中にいるゴジラの身体の周囲に大量の気泡を発生させ、海底まで一気に沈めるという奇想天外な作戦でした。

わだつみ作戦の意味

この作戦の名前に使われた「わだつみ(海神・綿津見)」は、「海の神」を意味します。

日本最古の書物とされる古事記に記載があり、「綿津見神(わたつみのかみ)」や「大綿津見神(おおわたつみのかみ)」など、「わだつみ(わたつみ)」という名前のついた神様が登場するそうです。

本作戦のネーミングの由来については不明ですが、古くからゴジラは神のような存在と考えられていたため、「海の神=わだつみ」とされたのかもしれません。

海の底に巨体を横たえる竜神様

半月に誘われて海霧が波を荒立てるとき

海原を割って躍りでる

目が風となり舌が波となって

船乗りたちのねぐらを呑み込む

竜神様よ、わが舟はお助けあれ

御名を石に刻んで讃えます

ああ、ゴジラ様

引用元:「GODZILLA(1998)」ノベライズ

民間人だけで計画・実行された作戦

わだつみ作戦は、民間人が主体となって実行されたもので、日本国やGHQ(当時、日本を実質的に統治していた組織。連合国軍最高司令官総司令部)は一切関与していません。

なぜ民間人だけでこの作戦が行われたかというと、第一に、軍事行動によってソ連を刺激することをGHQが恐れていたから。

そして第二に、日本国軍はGHQによって解体された上、自衛隊はおろか、その前身となる警察予備隊すら発足していなかったからです。

つまり、国やGHQが逃げ腰で、さらに軍隊すらない状況だったため、民間人だけでやらざるを得なかったというわけです。

わだつみ作戦に参加したメンバーたち

わだつみ作戦を計画立案したのは、元海軍所属の技術士官である野田健二です。

作戦には、駆逐艦「雪風」の元艦長だった堀田辰雄を筆頭に、元軍人、民間企業「東洋バルーン」の従業員、そして主人公の敷島浩一をはじめとする「新生丸」のメンバーたちが参加。

強大な破壊力を持つゴジラに恐怖をいだきつつも、彼らは勇気を振り絞り、この「ゴジラ掃討作戦」に加わったのです。

なお、わだつみ作戦を実行するにあたり、「雪風(ゆきかぜ)」「響(ひびき)」「夕風(ゆうかぜ)」「欅(けやき)」という4隻の駆逐艦と、試作段階で退役した戦闘機「震電(しんでん)」が配備されました。

震電は、最大速度400ノット(時速約740キロ)という高速の戦闘機で、機体には30ミリ砲を4門搭載されており、元特攻隊員である主人公の敷島浩一が乗り込みました。

わだつみ作戦の詳細

わだつみ作戦は、1000mを超える深海「相模トラフ」にゴジラを誘い込み、海底へ沈めて圧死させる作戦です。

ゴジラの誘導には、あらかじめ録音しておいたゴジラの咆哮の声を使用。

「縄張りを荒らされた」と勘違いをさせて、ゴジラを目的のポイントへと誘い込もうという戦法です。

ゴジラが所定のポジションに入ったら、「雪風」と「欅」の2隻でゴジラのまわりを旋回し、身体にガスボンベが大量に取り付けられたケーブルを巻きつけます。

スイッチを入れると、フロンガスを充填したボンベが爆発。

大量の気泡に包まれたゴジラの身体は、一気に海底へと引きずり込まれます。

ちなみに、残り2隻の駆逐艦「夕風」と「響」には、一人の乗組員も搭乗させませんでした。

ゴジラが発する熱線に備えた「おとり」として使用するためです。

なお、この作戦には、失敗したときのために「予備作戦」も用意されていました。

海底へと沈めたゴジラを、今度は「浮き袋」を使って水面へと急上昇させようという作戦です。

海底から水面へと急上昇させれば、ゴジラの体内にある気体を一気に膨張させ、血管や内臓などに大ダメージを負わせることができると考えたのです。

なお、この予備作戦には、東洋バルーン社が製造した「膨張式浮上装置」と名付けられた浮き袋が使われました。

わだつみ作戦の原理

わだつみ作戦は、水中にいるゴジラの身体を気泡でつつみ込み、海底へと沈める作戦です。

しかし、なぜ気泡を使ってゴジラを沈めることができるのでしょう?

この作戦には「アルキメデスの原理」を応用した理屈が使われています。

物体が水に浮かぶのは、「浮力」という下からの水圧が発生するからです。

そして浮力の大きさは、その物体が「押しのけた」水の重さと同じになり、これを「アルキメデスの原理」と呼びます。

たとえば、1cm³の物体を水中に入れると、物体と同じ量の水が押しのけられ、その水と同じ重さの浮力が発生します。

1cm³の水は1gなので、物体には1gの浮力がかかるということですね。

では、ゴジラに置き換えて考えてみましょう。

ゴジラが海に入ると、巨体によって大量の海水が押しのけられるわけですから、ゴジラにはとてつもなく大きな浮力がかかることになります。

あれだけ身体の大きいゴジラが海水に浮かんでいられる理由が、ご理解いただけたのではないでしょうか。

これを踏まえて、水中にいるゴジラを大量の気泡でつつむとどうなるか?

押しのけられる水にはたくさんの空気が混ざるため、同じ体積でも重さが激減します。

すると、浮力も急激に減少し、結果としてゴジラは海底に沈下。

これが、わだつみ作戦の原理です。

【ゴジラ-1.0】わだつみ作戦は現実的に可能なのか?

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