『名探偵コナン/黒鉄の魚影』では、この映画のみに登場する黒の組織の特別キャスト・ピンガが登場します。
ピンガはパシフィック・ブイにエンジニアとして潜入。後にパシフィック・ブイに黒の組織が乗り込む際、その先導役を任されていた人物で、黒鉄の魚影においては重要なキャストでした。
そんなピンガに関して2つの点について考察していきましょう。
- ピンガはなぜ殺されたのか?
- ピンガとジンはどのような関係だったのか?
この2つの疑問に関しては、ある程度関連性があるかと思いますので、まとめて考察していきたいと思います。
『名探偵コナン/黒鉄の魚影』のネタバレを含みますので、ご注意ください。
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黒鉄の魚影の特別キャスト・ピンガが死亡したシーン
まずは、そのピンガが死亡したシーンを振り返ります。
パシフィック・ブイの内部に潜入していたピンガは、老若認証のシステムを利用し、「工藤新一=江戸川コナン」という事実を知ります。この事実を持ち帰り、ジンの失脚、そして自身の評価アップを狙うため、黒の組織が持つ潜水艦へ。
しかし潜水艦はすでに攻撃を受けており、ジンら黒の組織のメンバーは潜水艦をすでに立ち去っていました。潜水艦には黒の組織の情報が残っているため、ジンらは脱出後に爆破をします。その爆破のタイミングで潜水艦にたどり着いていたピンガは、潜水艦とともに海に沈むこととなりました。
ピンガはなぜ殺されたのか?
今日は 黒鉄の魚影 公開から1周年🐋❣️
— にこまる💫 (@Black_Oct0pus) April 14, 2024
ピンガの一周忌だよー☺️……………… pic.twitter.com/SHpN62tIua
では、なぜピンガは殺されてしまったのか。その理由はいくつか考えられます。
・ジンにとって目障りな存在だったから
・工藤新一=江戸川コナンという事実を知ってしまったから
それぞれの理由について詳しく考察していきたいと思います。
考察① ジンにとっては目障りな存在だった
まずはジンの思惑です。
ピンガは作中で常にジンを意識していました。名前が出るだけで興奮するなど、ジンに対して並々ならぬ対抗心を持っていたことがうかがえます。
さらに、潜水艦に向かう前、ジンと電話で会話した際、「お前が二度と組織で偉そうなツラができねぇような土産を持ってるぜ」とジンを煽るような発言をしています。
これは「工藤新一=江戸川コナン」という事実でしょう。ジンが始末したはずの工藤新一が生きているとなれば、ジンの信頼は地に堕ちます。当然今のポジションでもいられなくなるでしょう。
以前から反抗的で、しかもこのような煽りを受けたジンは、潜水艦が爆発することをピンガに知らせず、ピンガを殺したというのが、作中のストーリーに則った考察となります。
考察② 工藤新一=江戸川コナンという事実を知ったから
こちらは少々興ざめする方もいるかもしれませんが、名探偵コナンと言う作品の事情により殺されたとする考察です。過去の映画作品でも、その映画にしか登場しないキャラがおり、こういったキャラはまずその映画内で命を落としています。
さらにピンガに関しては、
「工藤新一=江戸川コナン」という、名探偵コナンの肝とも言える事実を知ってしまった
という点が考えられます。
本編に登場しない特別キャラが、この核心を知ったまま生きているのは、本編のストーリー上望ましくないのは言うまでもありません。
こうしたいわゆる「大人の事情」で殺さざるを得なかったとも考察できるわけです。
たった1度の登場ですが、ネット上でも人気の高いピンガ。殺してしまうのは少々惜しい気もしますが、今後のストーリーを考えると致し方なかったかもしれません。
ピンガとジンの関係は?
ジンニキとピンガの俺だ俺様だ合戦これですhttps://t.co/dWqrDVsDZi
— ありがとう (@Haruuuuta11) April 12, 2024
ピンガは実質ジンによって殺されてしまうのですが、ではジンとピンガはどのような関係だったのか?作中で描かれた部分から考察していきたいと思います。
ピンガはラムの腹心であり向上心が強いタイプ
ピンガは黒鉄の魚影の公式情報でも、向上心が強く、他人を蹴落としてでも上に行きたいタイプとされています。これはジンの性格とも相通ずるものがあります。
また、ピンガの立ち位置は、黒の組織でジンに次ぐNo.2のポジションであるラムの腹心というもの。作中でもラムの指示は聞くものの、ほかのメンバーの指示には全く耳を貸していません。
自分が上に行くために、直属の上司であるラムに対してはある程度服従するような面を見せますが、そのほかのメンバーに対しては対抗心すら持っていたと考察できます。
ジンに対する対抗心が大きかった
そんなピンガがもっとも対抗心をむき出しにしていたのがジンに対してです。ジンは自分の上司であるラムよりも唯一上に位置する存在。そのジンが失脚すれば、当然ラムが組織のトップに立ち、ラムの腹心である自分の地位も一気に向上すると考えていたのでしょう。
また、ピンガ自身もどこかジンを認めていた部分があるかと思います。ジンの実力を認めているからこそ、ラムの上にいるジンが邪魔だったのでしょう。
ピンガはジンに対抗心を燃やしつつ、その能力は認めていたと考察できる
そんなピンガが、ジンを失脚させるだけのネタをつかんだわけです。そしてその事実を暗にジンに伝えてしまったのが大きな問題だったかもしれません。
最終的にはジンの方が1枚上手だった
ジンの目線から見れば、ピンガは邪魔になり得る存在だったと考えられます。自分の配下であれば、コントロールできたかもしれませんが、ピンガはラムの配下。自身が直接コントロールすることはできません。何しろピンガがジンのいうことは一切聞きません。
ピンガがジンをある意味認めていたように、ジンもピンガの実力は認めていたはずです。何しろ数年間にわたってエンジニアとしてパシフィック・ブイに潜入していたほどですし、そこで手にする情報も確実なものが多かったはずです。
自分が認めている存在が、自分に対して牙をむけた。そうなればジンは当然抹殺を考えます。過去の作品でも、たとえ同じ組織内の人間でも、自分に益がないと判断すれば冷酷な処置をするのがジンです。最終的には自分を煽ってきたピンガを、自分に益なしと判断して殺す決断をしたのでしょう。
ジンはピンガが自分に対し害になる人間、益のない人間と判断して殺した
最後の最後で感情のまま煽ってしまったピンガと、最後まで冷静だったジン。ジンの方が1枚上手だったということになります。
ピンガが殺された理由とジンとの関係の考察まとめ
・ピンガが殺されたのはジンにとって害となる人物と判断されたから
・ピンガとジンは似た性質の持ち主。お互いの能力を認め合っていたからこそ殺すという判断に至った
『名探偵コナン/黒鉄の魚影』で特別キャストとして登場したピンガ。人気の高いキャラでしたが、最終的には対抗心を表に出しすぎたせいか、ジンの術中にハマり、潜水艦とともに海に消えてしまいました。ピンガが殺された理由は、ジンにとって害がある、益のない人物と判断されたからでしょう。
上を目指すためには、同じ組織の仲間であろうと蹴落とすという考え方は、ある意味ジンとも共通する性質の持ち主だったといえます。
また、自身同様、能力がある人間であることはジンも認めていたのだと思います。だからこそ最終的には「殺す」という極端な結論に至ったのではないでしょうか。ジンとピンガの関係性を考えると、そんな考察に辿り着きます。
ネット上ではピンガのファンになったのにという発言も見受けられますが、そんなピンガファンの皆さんに一縷の希望があるとすれば、作中でピンガの最後を報告した安室(バーボン)が、「ピンガは消息不明」と語っていること。
明確に死んでいるシーンは描かれておらず、しかも「死んだ」とは表現していないことから、再び登場する可能性が0とはいえません。
ピンガの行方とともに、これからの名探偵コナンシリーズがますます楽しみになる終わり方の映画だったといえるでしょう。