ゴジラ-1.0のマイナスの意味は?伝えたい事を考察!

2023年11月の公開以来、日本での興行収入が70億円を超え、アメリカでもオープニング興行収入1100万円ドルと、日本だけでなく海外でもヒットとなったのが「ゴジラ-1.0(ゴジラマイナスワン)」です。ゴジラ映画は、世界で愛されるコンテンツですが、ただの怪獣映画というだけでなく、そのストーりーや伝えたいものへの共感が多かったからかもしれません。

今回は、
・『ゴジラ-1.0』のマイナス、マイナスワン、の意味は?
・『ゴジラ-1.0』の伝えたい事は何?

について、考察したいと思います。

目次

『ゴジラ-1.0』のマイナス、マイナスワン、の意味は?

ゴジラ-1.0のマイナスの意味は?

映画ポスターなどで表示されている、マイナスの意味は下記です。

「戦後、無(ゼロ)になった日本へ追い打ちをかけるように現れたゴジラがこの国を負(マイナス)に叩き落とす」

ゴジラ生誕70周年記念作品「ゴジラ-1.0」の時代設定は、初代ゴジラの前、終戦直後の日本です。戦争が終わってすぐなので、日本には何もないまさにゼロの状態です。これから、がんばって復興していこうとする日本に、ゴジラは現れれ破壊します。

ゼロの状態の日本が、ゴジラによって、マイナスに落としいれられます。初代ゴジラよりも、状況が悪い、まさに、マイナスの状態に強いられているから、マイナスなのです。

初代ゴジラ、昭和ゴジラ、平成ゴジラ、シン・ゴジラとゴジラシリーズは、続いていますが、ゴジラに対抗するのは、自衛隊だったり、日本政府です。今回は、政府がほとんど機能しておらず、アメリカもソ連との対立を避けるために、助けてくれません。

政府もあてにならない、兵器もない、それでも、守らなければいけない!ある意味、これまでのゴジラシリーズの中で、最悪な環境でゴジラ退治に挑むのが、ゴジラ-1.0の面白いところです。

ゴジラ-1.0のマイナスワンの意味は?

ゴジラ-1.0のマイナスワンには、再起動の意味も

ゴジラ-1.0が、ゴジラマイナスでなく、ゴジラマイナスワンとわざわざ-1,0とした意味は、ここから新しいシリーズが始まるという再起動の意味があるのかもしれません。

負の意味を足すだけなら、マイナスだけで良いですが、1.0とすることで、時代が変わるイメージが付与されます。

web2.0など、時代が変わるメジャーアップデートなど、バージョンが変わる場合は、1.0、2.0といった形になります。そこから、マイナーアップデートで、2.01、2.11みたいな形です。

山崎貴監督は、ゴジラシリーズの概念を一度覆して、新しいゴジラの形を作りたかったのかもしれません。前に少し書きましたが、今までのゴジラは、ゴジラ対日本政府でした。

でも、ゴジラ-1.0は、日本政府が頼りになりません。民間の力でがんばるゴジラ対民間、ゴジラ対人間のイメージです。

今までにあまりなかった家族愛についても、敷島を通じて、ゴジラ-1.0では語られます。

誰に言われるでもなく、ただ、日本を守るために、主人公の敷島以下のメンバーが、わだつみ作戦を計画し、帰ることができないかもしれないミッションに、自ら志願して、進む。今までのゴジラシリーズにないゴジラ映画の形が、そこにあるのかもしれません。

『ゴジラ-1.0』の伝えたい事は何?

あなたの戦争は終わりましたか?

ゴジラ-1.0の伝えたいことは、わたしの戦争を終わらせる」こと

ゴジラ-1.0の伝えたいこと一番のテーマは、「わたしの戦争を終わらせること」だと思います。主人公の敷島は、特攻隊員でしたが、特攻に行くことができず、ゴジラと遭遇、そこでも、ふがいなく本土に戻ってきてしまいます。

安藤サクラ演じる太田澄子にも、帰ってきたことをなじられる有様。ただ、当時、帰ってきた元兵士たちや、戦争に行くことができずに、生き残ったしまった人たちには、何か不甲斐ない、「自分の戦争は終わっていない」そんな気持ちの人が多かったのかもしれません。

ゴジラという脅威が現れたとき、恐怖もありますが、やっと戦争を終わらせる!そんな気持ちもあったかもしれません。

そんな中、対ゴジラのためのわだつみ作戦が結構され、そして、最後に、震電にのり、敷島が飛びます。

特攻隊出身の敷島にとって、最初に脳裏にあったのは、ゴジラに特攻することだったと思います。

でも、その思いをみんなは引き止めます。特に、一番嫌っていたはずの震電の整備士の橘宗作は、敷島に道を与えてくれます。

帰ってきた敷島に、典子が言ったセリフが印象的です。「あなたの戦争は終わりましたか?負の感情を背負って生きてきた敷島の戦争が終わり、やっとプラスの感情が戻ってきたそんな感じです。

コロナ禍でみんなが共有したもの

ゴジラ-1.0の時代は、終戦直後の日本ですが、山崎監督は、コロナ禍で現代に通じる感覚を感じたと語っています。コロナ禍で感じたことは、目に見えないウイルスの恐怖に、政府がどうすることもできず、有効な対策もない、常にマイナスの状況でした。

コロナは去りましたが、政府も頼れない、自分たちでなんとかするしかないという感覚をあのとき持った人は多いのかもしれません。ゴジラ-1.0の状況は、コロナ禍を彷彿とさせます。

本当の脅威に出会ったとき、わたしたちは、国を頼ることなく、自分たちでなんとかしなくてはいけない。そういうことも伝えたいことの一つかもしれません。

まとめ

ゴジラ-1.0のタイトルなど、意味について考えました。

・『ゴジラ-1.0』のマイナス、マイナスワンの意味は、ゼロになった日本がゴジラの襲来で、マイナスになることと、新しいゴジラへの再起動の意味

・『ゴジラ-1.0』の伝えたい事は、わたしの戦争を終わらせること

でした。

ゴジラ-1.0は、わたしも何度も見た大好きな作品です。タイトルの意味も想像以上に深く、状況が今の日本や世界に通じる部分が多いです。

言葉や国は違っても、コロナなど同じマイナスの状況を経験したことで、世界的なヒットとなったような気がしますね。

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