古代ローマ人が日本にタイムスリップすることで巻き起こる騒動を描いた映画『テルマエ・ロマエ』。
細やかな設定や登場人物もリアリティがありましたが、登場人物は実在するのでしょうか?
面白い作品だけに、気になってしまいますね。
そこで今回は
- ルシウスは実在する人物?
- ルシウスにはモデルがいる?
- ハドリアヌス帝は実在?
について考察していきます。ネタバレを含む可能性がありますのでご注意ください。
ルシウスは実在する人物?
映画『テルマエ・ロマエ』のルシウス役を阿部寛が裸のシーンが多いからか鍛えなおしてる感じでカッコイイ。 こんなおっさんにならないとねー! 画像は鏡に映る阿部さんのご本尊未遂w pic.twitter.com/KaSPRIRo
— 5丁目のジェーン (@Janeromero555) February 24, 2012
ルシウスは実在するのか
結論から申し上げますと
ルシウスは架空の人物
となります。
お風呂好きの作者・ヤマザキマリさんが生みだした、架空の人物なのです。
ルシウス誕生のきっかけ
まず、ルシウスについて説明しますね。
本名:ルシウス・クイントゥス・モデストゥス
古代ローマ人で、浴場専用の設計技師
です。
「超」が付くほどの真面目で頑固な職人気質で、古き良き時代の浴場の設計を進めていましたが「斬新さ」を求める世の中の流れについていけなくなり、失業してしまいます。
そんな時、友人であるマルクスに誘われて浴場に行ったルシウスは、湯船に空いた大きな穴に落ち、溺れてしまいます。
もがき苦しみながらなんとか顔を出すと、そこはなぜか現代日本の銭湯だったのです!
はじめは奴隷(日本人の顔が薄いため、平たい顔族と呼ぶ)の浴場に流れ着いたと思っていたルシウスですが、近代的で斬新な現代の浴場に感銘をうけます。
やがて、古代ローマにもどることが出来たルシウスは日本で見た銭湯をモチーフに新しい浴場を開発、瞬く間に評判となり浴場技師として名声を得ていくのです。
テルマエ・ロマエの舞台は西暦135年の古代ローマです。
古代ローマ人にとっては入浴は重要な文化であったという資料も残されているそうで、原作漫画にも歴史資料などが載っています。
古代ローマの浴場の遺跡はたくさん残っているのに、現代ヨーロッパには浴槽がないんだそう。
ヤマザキマリさんは「昔はあったのになぜ今はないのか、それがもどかしくて」とおっしゃっています。
古代ローマ人であれば日本のお風呂の良さを分かってくれるのではないか
と思ったことが作品の誕生につながったようです。
生活の一部としてお風呂が重要な位置を占めていた古代ローマには、ルシウスのような浴場専門の設計技師がいたのかもしれませんね。
ルシウスにはモデルがいる?
本日(4/8)夜9時、BSフジ『サンデープレミアム』映画「テルマエ・ロマエ」 日本中に古代ローマ文化と温泉ブームを巻き起こしたエンターテインメント映画。日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した阿部寛の演技に注目!!https://t.co/stdwnWl6m2 pic.twitter.com/g96vGJqzTc
— ヨーロッパ旅行✈情報部 (@euro_tour) April 7, 2018
ルシウスにモデルがいるかは、残念ながらはっきりとわかっていません。
ですが、先ほど申し上げた通り古代ローマ人は公衆浴場をとても大事にしていました。
皇帝や裕福なローマ人が名声を得たいために公衆浴場を築いていました。また、無料で開放したり、貧富の差を問わず誰でも利用できたようです。
残された浴場の遺跡にはサウナや浴槽、水風呂なども完備されており、運動場や食堂などもあるものもあったとか。
古代ローマ人は1日のうちの長い時間を浴場で過ごしていたそうで、まさに生活の一部と言えますね。
そのため、ルシウスのような浴場専門の設計技師は何名かいたのではないでしょうか?
名もなき技術者の英知の結晶である公衆浴場は、戦争などによるローマ帝国の崩壊で維持できなくなり破壊されていったのです。
ハドリアヌス帝は実在?
ハドリアヌス帝、ちょっと前の映画テルマエ・ロマエでは市村正親さんが演じてましたね〜 pic.twitter.com/KiSt6XbjZd
— Ittetu14 (@_ittetu14) February 16, 2019
ズバリ、
ハドリアヌス帝は
実在する人物
でした!
第14代皇帝ハドリアヌスは実在した人物で、正式にはプブリウス・アエリウス・トラヤヌス・ハドリアヌスといいます。138年に62歳で死亡しています。
ローマ皇帝で「五賢帝」と言われた一人で、帝国拡大路線を放棄し、現実的判断に基づく国境安定化路線へと転換、軍事よりも内政や哲学にその才能を発揮した優れた皇帝でした。また、
ハドリアヌスは大の浴場(テルマエ)好き
だったそうです。
ハドリアヌスが大浴場を訪れた際、老人が石鹸のついた背中を壁面で擦り落としているのを見、老人が自分の指揮下にいた元百人隊長であることをすぐに思い出しました。
体を清める専門の奴隷すら雇えない経済状況に同情したハドリアヌスは、老人に料金の負担を申し出て奴隷と財産を贈った、というエピソードがあるそうです。
情に厚い、心優しい皇帝だったことが分かるエピソードですね。
映画の中では、斬新な建造物を一人で設計する優れた建築家でもあったハドリアヌス。テルマエ設計技師であるルシウスと気が合うのも頷けます。
『テルマエ・ロマエ』
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まとめ
~情報解禁~
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) December 9, 2017
次回の放送映画は、来年1月13日(土)!
新年最初の放送映画は…🎬🎉
映画『 #テルマエ・ロマエ 』を放送します♨
古代ローマ帝国の設計技師・ルシウスが、現代日本の銭湯にタイムスリップ!?
どうぞお楽しみに! pic.twitter.com/VA2AVUbisU
今回は「テルマエ・ロマエのルシウスには実在するモデルがいた?ハドリアヌス帝も!」について考察してきました。
結論として
- ルシウスは作者のヤマザキマリさんが作った架空の人物である
- ルシウスのモデルについては不明だが、古代ローマには浴場が多数あったためルシウスのような設計技師は存在していたと思われる
- ハドリアヌスは実在する第14代ローマ皇帝プブリウス・アエリウス・トラヤヌス・ハドリアヌスである
ということが分かりました。
架空の人物と実在の人物が全く違和感なく融合した映画『テルマエ・ロマエ』は日本の入浴文化の素晴らしさを再確認できる名作です。大きなお風呂に入りたくなっちゃいますね。
今回の考察をもとに映画『テルマエ・ロマエ』をご覧になってみてはいかがでしょうか?