『ルパン三世 ルパンVS複製人間』には沢山の名言が登場します。
ルパンに至っては口にするセリフがすべて決め台詞みたいに聞こえちゃいます。
数々の名台詞の中でも一番カッコいいと言われている、「実際、クラシックだよ。お前ってやつは」というセリフはどういう意味を持っているのでしょうか。
また、映画の中でルパンが夢を見ないことが明らかになりましたが、夢をみない人間なんているのでしょうか?
そこで今回は、
- ルパンが夢を見ない理由はなぜ?ルパンの夢とは?
- ルパンの「クラシックだよ」のセリフの意味は?
について考察していきます。ネタバレを含む可能性がありますのでご注意ください。
ルパンが夢を見ない理由はなぜ?ルパンの夢とは?
この「ルパンは夢を見ない」設定がルパン三世PART4でも生きてたのが痺れたよね#ルパンVS複製人間 pic.twitter.com/gk2xoqg841
— まつさん (@you_bet_11) April 19, 2019
ルパンは今を生きている
ルパンが夢を見ない理由は、今だけを全力で生きているから、と考えます。
ルパンの頭の中を覗いたマモーは、ルパンの深層意識には何もないことを知らされます。
表面的な意識には不二子やお菓子など、一見すると少年が抱く夢のようなものが見えますが、深層意識は真っ白でした。
ルパンにとって夢は見るものではなく叶えて現実にあるものと考えると、ルパンがアイデンティティを大切にしていることが分かります。
これによりマモーは
「なんということだ!ルパンは夢を見ない!空間!虚無!それは白痴の、あるいは神の意識に他ならない!」と恐れおののいています。
神になろうと1万年生きているマモーにとって、自分よりルパンのほうが神に近い存在じゃないかと脅かされた瞬間だったのではないでしょうか?
ルパン=クローン説
夢を奪ったマモーが「処刑されたのはオリジナルかも知れないぞ」と言ったのは、ルパンにとって「自分がコピーである」ということがどういう意味かをここで理解したからだろう。 #ルパン三世 #ルパンVS複製人間 pic.twitter.com/Zi4hIJGu68
— uhoxtueboy (@FAIRY_RAVE_SOUL) October 21, 2016
ルパンが夢を見ない理由として、ルパンがクローンだったかもしれない、という仮説があります。
映画の最初、捕まったルパンが処刑されています。
しかし、当のルパン本人は生きていましたが、ルパンは自分が本当に自分自身なのか疑心暗鬼に陥ります。
そのことを知ってか、マモーは精神的にルパンにゆさぶりをかけます。
マモー「たわむれに作った君のコピーはどうしたかね?処刑されたのはあるいはオリジナルの方だったのかもしれない」
ルパン「バッキャロー、俺は俺だ、ルパン三世だぞ!」
マモーは自分より神に近いかもしれないルパンに精神的ダメージを与えようとしますが、ルパンは言い返します。
ですが、この時ルパンは自身がもしかしたらクローンなのかもしれないという認識を持ってしまいます。
ルパンの「クラシックだよ」のセリフの意味は?
次元)行くな!ルパン!
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) April 19, 2019
ルパン)俺ぁ、夢ぇ、盗まれたからな…取り返しに行かにゃ。
次元)夢ってのは、女の事か?
ルパン)実際クラシックだよ、お前って奴ぁ
#モンキーパンチ #ルパン三世 #次元 #ルパンvs複製人間 #マモー pic.twitter.com/RVSiUq79Pf
前項で説明したとおり、マモーに自分がもしかしたらクローンなのかもしれないという考えを植え付けられてしまったルパン。
「自分がルパン三世である」というアイデンティティをマモーにより奪われたことになってしまいました。
ルパンは命の危険がありながらも、マモーと対決することを選びます。
そのルパンに対して、次元は銃口を向けてこう言います。
次元「行くな、ルパン!」
ルパン「俺は、夢、盗まれたからな。取り返しに行かにゃ」
次元「夢ってのは女のことか?」
ルパン「実際クラシックだよ、お前ってやつぁ」
ルパンは盗まれた「夢」を取り戻しに行くと言いました。
ルパンにとって、夢=アイデンティティと考えます。
ルパンの夢はルパン三世自身として今を全力で生きることです。
ルパンにとって夢は見るものではなく叶えて現実にあるものと考えると、ルパンがアイデンティティを大切にしていることが分かります。
マモーによって自身がクローンではないかと刷り込まれ、今まで揺るがなかったアイデンティティが崩壊しそうになったルパン。
これはマモーにアイデンティティを奪われた、と言えましょう。
ですが、次元は夢=女(不二子)と考えました。
いままで不二子を見捨てることが出来ず、助けては裏切られてきたルパンを知っている次元がそのように考えてもおかしくはないでしょう。
その問いにルパンが一瞬キョトンとした表情をすることにより次元の返事が的外れだったことがわかります。
夢=女と連想した次元こそが純情であり、クラシック=古典的な男であるとルパンは考えたのでしょう。
『ルパン三世/ルパンvs複製人間』
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まとめ
推測:マモーの脳みそはラピュタだった…?#金曜ロードショー #ルパンVS複製人間 pic.twitter.com/5ZzfwuXqa8
— ポッド718 (@zuikoushien) April 19, 2019
今回は、ルパンの夢を見ない理由を考察!クラシックだよの意味は?について考察してきました。
結論として、
- ルパンが夢を見ない理由は、今だけを全力で生きているから
- ルパンの夢はルパン三世自身として今を全力で生きること
- ルパンにとって夢=アイデンティティ
- ルパンにとって、夢=女と連想した次元こそが純情であり、クラシック=古典的な男であると思ったから
ということがわかりました。
自分自身が何者なのか、何のために生きるのか。『ルパン三世 ルパンVS複製人間』では人類の永遠のテーマをマモーの野望を通して描いています。
エンターテインメント作品に込められた深いメッセージはクローン技術が当たり前のものになってきた現代だからこそ考えさせられるものがありますね。
今回の考察をもとに『ルパン三世 ルパンVS複製人間』をご覧になってみてはいかがでしょうか?