映画「すずめの戸締まり」では、鈴芽が町の廃墟にある要石を抜いてしまったあと、東京にあったもう一つの「東の要石」も抜けてしまいましたね。
映画を見た人の中には
- なぜ東の要石は抜けてしまったのか?
- そもそも、要石はなぜ猫の姿なのか?
という疑問を持った方もいるでしょう。
そこでこの記事では、「なぜ東の要石が抜けてしまったのか?」の謎と、「要石はどうして猫の姿なのか?」の2つについて考察します。
なお、この記事は映画「すずめの戸締まり」のネタバレを含みます。
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Filmarksアカウントにも鑑賞レビューを掲載中。
▶こちらの動画では、要石のダイジンについて面白く考察されていますよ!ご参考にどうぞ~
【すずめの戸締まり】なぜ東の要石は抜けてしまったのか?
『すずめの戸締り 聖橋』
— 🚌青春関西ドリーム大阪46号🚃 (@KansaiBusTrain) November 26, 2023
衝撃的なシーンでしたな…
ミミズ🪱が見えます😅 pic.twitter.com/DFFwxOhkz0
なぜ東の要石が抜けてしまったのかというと、
東の要石だけではミミズの強力なパワーを抑えきれなかった
からです。
ミミズの力を抑えるには、東と西、両方の要石が必要です。
しかし、西の要石が抜けてしまったため、東の要石もミミズのパワーに耐えきれずに抜けてしまいました。
要石は東と西の2つ必要
情報量多すぎの中に、漢詩あり、新海誠 「すずめの戸締り」 のミミズあり、国吉セイショウあり、沖縄返還前後の日米の文脈あり、で、頭が破裂しそうです!
— takashi murakami (@takashipom) August 27, 2023
莫大な情報を説明するのに90分の講義が必要なこの展覧会、このムーブメント。 pic.twitter.com/BA1ewQEpvw
元々ミミズ(後ろ戸の中に棲む地震の原因)は、東の要石(サダイジン)と西の要石(ダイジン)の2つで抑えつけられていました。
しかしある日、主人公である岩戸鈴芽が、町の廃墟にあった要石を抜いてしまいました。
そして、抜かれた要石は白い猫へと姿を変え、逃亡します。
西の要石がいなくなってからは、東の要石だけでミミズを鎮めなければいけません。
しかし、そもそも2つの要石でようやく抑えつけることができていたミミズを、たった一つの要石だけで抑えられるはずもなく、ついに東の要石も抜けてしまったのです。
要石は、西と東の2つがあって、はじめて機能します。
西と東の2つの要石が抜けたとき、東京の上空を覆うほどの巨大なミミズが姿を現し、「数百年に一度クラスの大地震」が発生するピンチに陥ります。
しかし、ダイジンによって要石へと変えられた「椅子の草太」をミミズに突き刺し、間一髪で悲劇を免れることができました。
ダイジン(西の要石)が東の要石を抜いたわけではない
猫ぉぉぉぉ!👁️🗨️👁️🗨️#すずめの戸締まり#ダイジン pic.twitter.com/pvb1OWmAmE
— シラス️☁️꙳. (@Shirashhu) September 29, 2022
映画をご覧になった方の中には「東の要石を抜いたのは白猫のダイジン(西の要石)では?」と思った方もいるかもしれません。
しかし、東の要石を抜いたのは、ダイジンではありません。なぜなら、ダイジンの本当の目的は、鈴芽と草太を後ろ戸に導くことだったからです。
ダイジンは、鈴芽によって抜かれたあと、まるで要石としての役割を放棄するかのように逃亡しました。
確かに、ダイジンには二度と要石に戻りたくない気持もあったでしょう。
もしかすると、鈴芽がダイジンに言った「うちの子になる?」という言葉を真に受けて、ずっと鈴芽の傍にいたかっただけなのかもしれません。
しかし、元々ダイジンは要石として人々を災害から守ってきた存在であり、決して自ら人々を災害に巻き込むようなことはしないはずです。
ダイジンは、まるで草太と鈴芽から逃げ回っているように見えますが、実は2人を「今にも開きそうになっている後ろ戸」へと誘い込み、地震から人々を守ろうとしていたのです。
【すずめの戸締まり】要石はどうして猫の姿なのか?
おはようございます!
— ぶらぬい (@wanchan4649) November 14, 2022
いやぁ、昨日見た映画「すずめの戸締まり」が良すぎて夜も眠れませんでした(¦3[▓▓]
深い…考えれば考えるほど深すぎる…。
ダイジンがなぜ猫なのかなぜダイジンって名前なのか…とか気がつくと本当、深いわ…と思いました。
週末もっかい見に行こうかな…
皆さんもぜひ! pic.twitter.com/SzrLntQXb3
要石がなぜ猫の姿なのかというと、新海誠監督が「災害」という気まぐれな存在を「猫」になぞらえたからです。
災害と猫は「気まぐれ」な存在
映画「すずめの戸締り」の脚本および監督を務めた新海誠氏は、あるメディアへのインタービューで次のように語っています。
ただ、もともと考えていたのは、「自然と人間をつなぐ存在」ということです。
例えば人間は地震や津波、豪雨を「自然災害」と呼びますけど、自然はただ純粋にあるがままの振る舞いをしているだけなので、人間がいなければ「災害」ではありません。自然は人間に対して時に美しく、時に恐ろしく、優しかったり厳しかったり、そういった想像できない気まぐれな振る舞いをします。
それって、猫の性質に似ていますよね。そんな風に考えて、自然と人間をつなぐ存在を考えた時に、ダイジンは猫の姿をしていたんです。
PETOKOTO MEDIA「元保護猫「すずめ」と「つばめ」が僕の心を救ってくれた──映画『すずめの戸締まり』新海誠監督インタビュー」
要石は、どちらかといえば「狐」のような見た目をしているので、猫ではなく狐でもよかったのかもしれません。
しかし、新海誠監督は本作を通して「人間の成長」と「自然災害」を扱うにあたり、災害と同じく気まぐれな存在である「猫」を連想してキャラクターをデザインしたようです。
猫好きも一因?
新海誠監督は大の「猫好き」として知られており、このことも作中に猫を登場させたかった理由なのかもしれません。
ちなみに、映画「すずめの戸締まり」の制作中に、新海誠氏は2匹の保護猫をもらい受けており、そのうちの一匹に「スズメ」と名付けたそうです。
今年の4月に、ご縁があって保護猫を2匹もらいうけました。『すずめの戸締まり』を作っている最中なので、スズメ(右)とツバメ(左)と名付けました。今は写真よりもすっかり大きくなりましたが、『すずめ』制作も猫たちの成長に負けないように進めていきたいなー。 pic.twitter.com/Zo5Njf5kQV
— 新海誠 (@shinkaimakoto) December 16, 2021
魔女の宅急便の影響も
今更ながら「すずめの戸締まり」がものすごい「魔女の宅急便」のオマージュになってることに気づいた。主人公の女の子が旅先で色んな年代の女性と順に会っていって道中ずっと側に喋る猫がいる
— りょー (@murai_r) March 24, 2024
芹澤が「旅立ちにはこの歌」とルージュの伝言かけてるの、あまりにあからさまなのに、今まで気づかなかった
これも新海誠監督の後のインタビューで明らかになるのですが、すずめの戸締まりは、宮崎駿監督の「魔女の宅急便」の影響を色濃く受けているそうです。
確かに、2つの作品には「猫」が登場しますよね(ジジとダイジン)。
「少女の成長物語」という点でも、2つの作品は一致します。
このように、すずめの戸締まりは魔女の宅急便の影響を強く受けており、猫が登場するのは「必然」だったのかもしれません。
魔女の宅急便で
— 一織@ドライブに行きたい (@t_m_1274) March 25, 2024
キキが街を飛んでる時、ジジに
「笑顔よ。第一印象を大事にしなきゃ。」って言うてるシーンで
何回も魔女の宅急便見てんのに、いつもこのシーンでキキばっかり見てたけど
初めてジジ見た
可愛すぎて悶絶した#魔女の宅急便#キキ#ジジ pic.twitter.com/KaHIjBkmAN
まとめ
今回は、映画「すずめの戸締まり」に関して、「なぜ東の要石が抜けてしまったのか?の謎」と「要石が猫である理由」について考察しました。
内容をまとめます。
- 要石が抜けたのは、東の一つだけではミミズを抑えきれなかったから
- 要石が猫なのは、災害と猫に「気まぐれな存在」という共通点があったから
すずめの戸締まりに登場する猫はとても可愛いですが、考えれば考えるほど深い存在だったんですね(*^^*)