日本アカデミー賞など様々な賞を獲得した映画『聲の形』。この『聲の形』で将也の母親が出血するシーンがあります。なぜ母親が出血したのかほとんど語られないため、
- どうして母親の耳から出血しているの?
- もしかして、いじめた子の親にやられたの?
という疑問の声が多くあります。また、出欠シーンの後、将也の母親は何事もなかったように振舞うため、見逃してしまった人も少なくありません。
今回は、映画『聲の形』で将也の母親が耳から出血した理由について詳しく調べてみました。『聲の形』のネタバレ要素を含むため、まだ見ていない方はご注意ください。
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映画『聲の形』で将也の母親の耳から出血していたのはなぜ?
『聲の形』で雅也の母親が出血した場面とは?
「聲の形」(2016)#大今良時 著の漫画原作映画。耳の聞こえない少女 西宮といじめっ子の少年 石田を描いた作品。
— えびくその5次元new world (@555jigen) June 3, 2023
原作もよく読んでいたが、どうしても前半の小学生パートが胸にくる…目も覆いたくなるようなイジメ。理解できないものに敵意しか向ける事のできない子供の残酷さ が本当によく描かれてる pic.twitter.com/EH4Eh9Ez0r
映画『聲の形』で将也の母親が出血したシーンは、将也の小学生時代のことです。将也の通う小学校に耳に障害を持つ西宮硝子が転入します。はじめはクラスメートたちは硝子に優しく接していました。
しかし、しばらくすると将也は好奇心から硝子へ嫌がらせを行ってしまうのでした。このことから次第にエスカレートしていき、ついに教師たちは問題解決に乗り出していきます。
この結果、将也はいじめのリーダーとされ、将也の母親はいじめた硝子の家へ謝罪に行くこととなります。その後、
なぜか謝罪から戻った将也の母親の顔や服には血がついています
が、将也の母親は何事もなかったように振舞うのでした。
なぜ将也の母親は出血したのか?
聲の形で将也のことで謝り行ってしょうこ親にピアスちぎられた?のに将也に優しく接してるとこらへんマジやばくね? pic.twitter.com/MHewGwLaqS
— 優吾 (@kick0403) February 26, 2018
映画『聲の形』の中で、将也の母親が出血している点については触れられていません。そのまま物語が進んでいくので、なぜ?と疑問に感じてしまいます。考えられる将也の母親が出血した理由は2点あります。
考察①硝子の母親が激怒したため
自分の子供がいじめられたら、加害者側に怒りを抱くことは当然のことでしょう。してはいけないことですが、自分の子供と同じ痛みを与えたいと考えてしまってもおかしくはありません。なので、硝子の母親が将也の母親に手をあげたと考えることができます。
硝子に対してのいじめはひどく、
- 池にノートを捨てる
- 補聴器を紛失させる
- 補聴器を壊し、耳に怪我をさせる
といった行為をクラスメートたちは行っています。『聲の形』のいじめシーンは見ている側も苦しくなるシーンでした。
映画 聲の形で石田将也の母が補聴器の弁償するために170万円を下ろしに行った みずほ銀行が植野さんと再会したところにもあるのが分かります。#聲の形 pic.twitter.com/eYjenNI111
— 聲の形(セリフ) (@koe_no_katati_) August 23, 2020
また、何度も紛失・破壊された補聴器は高額なものです。そのため、いじめのリーダーとされた将也に代わり、将也の母親は
補聴器代170万円を弁償
しています。
何よりいじめの中で、硝子はケガをしています。補聴器代が弁償されたとしても、硝子の母親は簡単には許せない気持ちはあるはずです。そのため、硝子の母親が将也の母親に手をあげたと考えることは自然でしょう。
考察②自分で引きちぎった?
将也の母親は、硝子へのいじめについて知り、すぐに補聴器代を用意し、謝罪へ向かいます。このことから、将也の母親は
責任感があり良識的な人物
に感じます。そのため、ピアスを引きちぎった行為は、将也がしてしまったことのけじめだったのではないでしょうか。
映画『聲の形』では描かれていませんが、服や顔についた血の跡は痛々しいものでした。他人の痛みは分かりにくいものですが、身内の痛みになると、伝わるものがあるはずです。きっと将也は出血した母親の姿に、申し訳なさを感じたことでしょう。つまり、
- 将也がいじめてしまった相手へのけじめ
- 将也へしてしまった罪の重さを伝えるため
将也の母親自身が耳を引きちぎったとも考えられます。ただ、本当に自分でピアスを引きちぎるとなると、相当な痛みもあるでしょう。本当に本人が行うのか、疑問です。
考察③作者が語る将也の母親が出血した理由
『聲の形』
— 野崎弁当(MeseMoa.茶色) (@nozakix) July 13, 2020
漫画全巻読んで面白かったので公式ファンブックも買ったけど、描写や台詞に込められた意味に気づけてとても満足。誰とは言わないけど自分を投影してしまうキャラクターもいて、心に残る作品となりました。#聲の形 pic.twitter.com/ppVcHKArb5
『聲の形』の公式ファンブックに、原作漫画の作者である大今良時さんが様々な疑問に答えています。この中に「将也の母が右耳から出血していたのは?」という質問がありました。
この質問に対して、原作者の大今良時さんは、
- 硝子の母親には子どもの痛みが分かるのか?という思いがあった
- 将也の母親も硝子の母親の気持ちが分かる
と答えています。明言を避けていますが、この大今良時さんの言葉は、
将也の母親が硝子の苦痛を将也の代わりに受けることで落とし前を付けた
という意味に感じられます。将也の母親自身がピアスを引きちぎったと考えると、相当な覚悟と強さを感じますね。だからこそ、将也は罪の重さを正しく知ることができたのでしょう。
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まとめ
映画『聲の形』で将也の母親の耳から出血していた理由は、映画の中では説明がありませんでした。いじめを受けた硝子の母親が、怒りで将也の母親にしたことでは?という見方もありましたが、どうやら違うようです。
答えは聲の形の公式ファンブック内にある原作者の質問解答から予測できます。将也の母親は、
- いじめられた硝子の母親の気持ちが理解できる
- 硝子の苦痛を受けるべき将也の代わりに落とし前をつけるべき
と考えたようです。そのため、将也の母親は自分でピアスを引きちぎったと予測できます。だからこそ将也の母親の思い切った行為によって、将也は罪の重さを知ることとなります。
してはいけないことをした息子への教えのためとはいえ、将也の母親から強い覚悟と愛情を感じますね。改めてこのシーンを見ると、印象が変わるでしょう。