【君たちはどう生きるか】わらわらの正体を考察!なぜ飛んで生まれる?すべての疑問を徹底解説!

君たちはどう生きるか わらわら 正体 考察

映画『君たちはどう生きるか』に登場する「わらわら」は、その愛らしさとは裏腹に、命の循環や魂の誕生といった深いテーマを背負った存在です。

「わらわらの正体は?」「なぜ飛ぶの?」「『生まれる』とはどういう意味?」「何を食べているの?」といった疑問は、映画を見終えた観客の多くが抱くもの。

本記事では、これらの謎を物語の文脈や宮崎駿監督の思想から丁寧にひもときます。

観る者の心に強く残る「わらわら」の意味を徹底解説していきましょう!


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この記事の監修者
つくつく

映画鑑賞は年間100本以上映画ブログ運営4年

中学生の頃に『スターウォーズ』に感動して以降、
映画の沼にハマり続けて20年。
結婚・出産後も年間100本は必ず鑑賞中。
Filmarksアカウントにも鑑賞レビューを掲載中。

目次

わらわらとは何か?魂の源に込められた意味

命の原点としてのわらわら

わらわらは、異世界のような空間に存在する、小さくて白く、つるんとした丸みを帯びた不思議なキャラクターです。

眞人が出会うこの存在は、一見すると無害なマスコット的存在に思えるかもしれませんが、劇中では「これから人間として生まれる魂の源」であると明かされます。

つまり、わらわらとは「まだ生を受けていない命」そのものであり、生命の原点を可視化した存在なのです。

彼らが密集して漂っている姿は、命が誕生する前のカオス的な状態を象徴しているとも考えられ、まるで魂が形を持つ瞬間を視覚化しているかのようです。

ジブリにおける精霊の系譜

この設定は、『もののけ姫』に登場する「こだま」や『千と千尋の神隠し』のカオナシなど、ジブリにおける“霊的なキャラクター”の系譜を受け継いでいますが、わらわらはそれらと比べてもさらに抽象度が高く、より普遍的で哲学的な問いかけを投げかける存在です。

命とは、どこから来て、どこへ向かうのか。

わらわらは、この壮大なテーマを観客に突きつけ、あらためて“生きる”ということの意味を考えさせてくれます。

ジブリ作品が得意とする、目に見えない存在への敬意と畏怖の念が、この小さな存在にも深く宿っているのです。

飛ぶという行為の象徴性と命の旅立ち

現世への飛翔と誕生の瞬間

物語の中で、成熟したわらわらたちが空へと舞い上がる場面は、極めて象徴的です。

ただ浮かぶのではなく、彼らは空高く舞い上がり、時には螺旋を描きながら天へと消えていきます。

この“飛翔”は、単に移動手段を示すものではなく、「魂が現世へと旅立つ」瞬間を表現しています。

これはまさに“生まれる”という行為そのものであり、命が新たな形を得て地上へ降り立つ準備をしている様子です。

わらわらが空を目指す様子は、観る者に希望と不安を同時に与える複雑な感情を呼び起こします。

それは、

命がこの世に降り立つこと自体が、ある種の挑戦であり奇跡であることを示しているからです。

命の選別と偶然性

注目すべきは、その過程に“選別”が存在することです。

ペリカンという天敵が登場し、飛び立つ前のわらわらを捕食する描写は、生き残る命とそうでない命の非情な現実を映し出しています。

このような描写を通じて、宮崎監督は命の神秘や偶然性、そして残酷さまでも包み隠さず描いているのです。

螺旋の動きがDNA構造を彷彿とさせる点も印象的で、生命とは何かという根源的な問いを観客の胸に残します。

すべての命が等しく生まれるわけではないという現実が、わらわらの可愛らしさの裏側に潜むテーマとして、静かに、しかし確実に響いてきます。

わらわらと食物連鎖:魚のはらわたに込められた自然の摂理

命の栄養源としての魚のはらわた

飛び立つためには、わらわらたちはある一定の栄養を摂取しなければなりません。

それが「魚のはらわた」であり、劇中で描かれるその描写は極めてユニークでありながら、意味深でもあります。

魚の内臓は、生命の源ともいえる栄養を内包しており、まさに“命が命を育む”サイクルの象徴です。

わらわらにとっての食とは単なる生理的欲求ではなく、命として次のステージに進むための神聖な儀式であり、自然の摂理と深くつながる行為なのです。

成長と旅立ちをつなぐ「食」

わらわらが魚のはらわたを食べて膨らみ、成長することで飛び立つことができるというプロセスは、食を通じた命の連鎖、自然界における命の繋がりを如実に語っています。

この“食べる”という行為は、ジブリ作品全体に通底する重要なテーマでもあります。

『千と千尋の神隠し』で千尋が食事を摂ることで現実世界とのつながりを保つように、わらわらもまた食を通して「命としての自立」を果たすのです。

ここには、命をいただくという行為への畏敬の念や、自然からの恵みに対する感謝の気持ちが込められており、観る者に深い共感と反省を促します。

わらわらという名前に秘められた意味と日本語的ニュアンス

オノマトペとしての「わらわら」

「わらわら」という名前には、日本語独自の感覚が色濃く反映されています。

この言葉は擬態語・オノマトペとして使われ、「小さなものが群れをなして現れるさま」や「無数に動き回る様子」を指します。

映画に登場するわらわらの動きや存在感は、まさにこの語感と一致しており、言葉とキャラクターの在り方が非常に緻密に設計されていることがわかります。

観客に対して「かわいい」「不思議」といった感情を自然と引き出すのも、この日本語の柔らかい音の響きが作用していると考えられるでしょう。

また、“わらわら”という言葉にはどこか幼児的で、生命のはじまりを感じさせる響きがあります。

これは、彼らが「これから人間になる魂」=生命の初期段階にある存在であることを、無意識のうちに言語的に伝えているとも言えるのです。

日本語のもつ情緒性と、わらわらの造形美が見事にシンクロし、観る者に言葉では説明しきれない印象を残します。

精霊的キャラクターとの比較

『君たちはどう生きるか』に登場するわらわらは、これまでのジブリ作品において重要な役割を果たしてきた“精霊”キャラクターたちとも強く通じ合っています。

『もののけ姫』のこだまは、森の生命力の象徴であり、『千と千尋の神隠し』のカオナシは人間の欲望と孤独を体現していました。

これらのキャラクターがそれぞれの物語の中で異なる役割を果たしていたのに対し、

わらわらはより抽象的で象徴的な存在として登場し、「命の起源」や「輪廻」という普遍的なテーマを静かに伝えている点で一線を画しています。

また、わらわらにはセリフがなく、表情も変わらないという特性がありますが、それこそが彼らの“無垢さ”や“可能性”を象徴しています。

言葉を持たず、意志すら明確でない存在だからこそ、観客はそこに多様な意味や感情を投影できるのです。

その意味で、わらわらは非常に詩的で哲学的な存在であり、まさにジブリらしさの結晶とも言えるでしょう。

わらわらが映し出す「生きること」の本質と映画全体のテーマとの接続

わらわらを通して描かれる命の連なり

わらわらという存在は、『君たちはどう生きるか』というタイトルが持つ問い――すなわち、「私たちはどう生きていくべきか?」という命題に対する、象徴的なヒントとして配置されています。

生まれる前の存在である彼らが、旅立ちを前に魚のはらわたを食べ、空へと飛び立つ過程には、命のつながりと自己形成という深いメッセージが込められているのです。

宮崎駿監督は、わらわらの存在を通して、観客に「生きるとはどういうことか」「命を受け継ぐとは何か」というテーマをあらためて突きつけています。

わらわらは生きることの出発点であり、まさに“無垢な存在”が自然の摂理に従って一歩を踏み出す、その瞬間を映し出しているのです。

彼らの無表情な顔に、観客自身の“問い”や“希望”が重なる瞬間に、この映画が提示する深遠なテーマの一端が見えてくるのではないでしょうか。

眞人との対比による人間の位置づけ

映画の主人公・眞人は、喪失と成長の狭間で苦悩しながら、自分自身の「生き方」を模索します。

その旅路において彼がわらわらと出会う場面は、極めて象徴的です。

わらわらは、まだ形になっていない“これからの命”であり、眞人は“今を生きる命”です。この対比があることで、わらわらの持つ意味がさらに際立ちます。

つまり、

わらわらの描写を通して、観客は「命が生まれるとはどういうことか」「命を持って生きているとはどういうことか」を並列的に見つめることになります。

眞人とわらわら、それぞれが命の異なるフェーズにありながら、同じ世界の中で互いに交わることは、この作品の根幹にある“命の循環”という思想を視覚的に、感情的に訴えかけてくるのです。


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まとめ:わらわらに託されたメッセージとは?

『君たちはどう生きるか』に登場する「わらわら」は、その姿かたちこそシンプルですが、内包しているテーマは非常に奥深く、命の起源、自然の摂理、生命の循環といった大きな問いを観客に提示しています。

ただのかわいいキャラクターではなく、“人間の魂の始まり”を形にした存在として、観る者の感性に訴えかけるのです。

わらわらの飛翔、成長、淘汰という一連のプロセスは、「命は与えられたものであり、必ずしも平等ではない」という現実を突きつけると同時に、「それでも生きていく」という希望の象徴でもあります。

そしてその姿は、私たち一人ひとりが持つ“命の物語”への共感を促し、静かに問いかけます。

――あなたは、どう生きますか?

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