『ハッピーフライト』は航空業界で働く人々の大変さをコメディタッチで描いた傑作です!
ハッピーなフライトにするために奔走するスタッフに次々と起こるトラブルが見ものですが、『ハッピーフライト』最大のトラブルであるエンジントラブルが羽田発ホノルル行1980便に発生してしまいます。
このトラブルの原因はいったい何だったのでしょうか?
そこで今回は、
- ハッピーフライトのトラブル原因は結局何だった?
- ハッピーフライトのバードストライクはどのように起こったのか
- バードさんとは?
について、考察していきます。ネタバレを含む可能性がありますのでご注意ください。
ハッピーフライトのトラブル原因は何?
カモメはバカ
— 陸将 (@GeeGaku) January 14, 2017
#ハッピーフライト pic.twitter.com/Nr6z1Etp22
『ハッピーフライト』のトラブルの原因はズバリ、
バードストライクです!
では、バードストライクについて解説していきますね。
バードストライク(Bird Strike)とは鳥が構造物に衝突する事故のことを言います。
主に航空機と鳥が衝突する事例を指します。
飛行機はジェットエンジンが主流です。
バードストライクはエアインテーク(空気吸入口)に鳥が吸い込まれる事故が多いそうです。
また、旅客機のジェットエンジンはエアインテークの直径と推力が大きくて地面に近いことからバードストライクが起こりやすいとのこと。
小さな鳥がぶつかっただけでそんなに大事になるの?と不思議に思う方もいらっしゃるでしょうが、飛行機の飛行速度はとても早く、仮に機体にぶつかっただけでも衝撃はとても大きいのです。
もしエンジン部分にバードストライクが起こってしまったら、エンジンは機能停止する恐れがあります!
最悪の場合は、飛行機墜落事故につながりかねないのです。
【解説】バードストライクはどのように起こった?
ハッピーフライトで嫁(ヒコーキ尻属性)のお気に入りシーン(笑)
— 喜歡花貓的狗@中国軍迷 (@aircraft_island) January 2, 2017
鳥の表情がツボらしいw pic.twitter.com/VCmNDDcy2G
バード・パトロールが邪魔された
『ハッピーフライト』のバードストライクはどうして起こってしまったのでしょうか?
それは、
バードストライクを防ごうと鳥を追い払う作業が邪魔され、鳥を追い払うことが出来なかったから
です。
通常、飛行機が離陸する前にはバード・パトロールと呼ばれる人が見回りを行い、必要に応じて「バードさん」に連絡を取り、バードストライクを未然に防ぎます。
『ハッピーフライト』でも「バード1号さん」が離陸前の1980便の近くにいるカモメをライフルで撃とうとしていました。
しかし、忍び込んでいた愛鳥連盟の人に狙撃を邪魔されてしまいます。実はこのライフル、空気銃で実際には弾は入っていないのです。
大きな音で鳥を驚かせ、追い払っていたのです。
この時カモメを完全に追い払うことが出来ず、1980便は離陸して間もなくカモメの群れと遭遇し、コックピットの窓にあたってしまうのです。
鳥がピトー管に刺さるアクシデント
バードストライクというと、エンジンに鳥が巻き込まれるイメージなのです。しかし今回の『ハッピーフライト』では、エンジン部分に鳥は入っていないという判断になりましたが、左側2本のピトー管に刺さってしまい、トラブルが発生しました。
このうち1本のピトー管は生きていましたが、飛行高度があがったことにより氷結してしまいすべてのピトー管が機能しなくなりました。
ピトー管というのは、対気速度を測るデバイスであり、この機能が鳥により阻害されたため対気速度が分からなくなり、エンジン出力のコントロールが出来なくなった、というのがトラブルの全容です。
バードストライクの恐ろしさと、バードさんの大切さがわかるトラブルでしたね。
バードさんとは?
【映画 #ハッピーフライト 放送中✈】
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) February 3, 2018
空港にはバードストライク(飛行機への鳥衝突事故)の予防や、滑走路に落ちた鳥の処理などを仕事とする「バードパトロール」が常駐しています。管制官を引退した人がこの職につくこともあるんだとか。 pic.twitter.com/BZSZd0wO9V
先ほど説明に出てきた「バードさん」についてさらに詳しく説明していきます!
バードさんの正式名称は「バードパトロール(有害鳥類防除要員)」
といいます。
仕事内容は飛行機と鳥の衝突を未然に防ぎ、空の安全を守ることです。
海や川沿いの近い飛行場には多くの鳥が集まります。その鳥を散弾銃の空砲で威嚇したり、煙火装置などを用いて鳥の駆除をしたりしています。
そのため銃の所持許可、狩猟免許、鳥獣捕獲許可等を持っており、銃の取り扱い知識や航空機、空港全体のことも広く把握しています。
羽田空港では3台のバードパトロール専用車が24時間体制で空港敷地内をくまなくパトロールしており、航空機の安全航路を支えてくれています。
日本でもなんと年間1000件を超えるバードストライクが起こっており、特に離陸時が多いそうです。
映画『ハドソン川の奇跡』でもバードストライクが原因で起こった飛行機不時着事故を描いており、バードストライクの恐ろしさを実感します。
『ハッピーフライト』を見るまでは「バードさん」についてまったく知りませんでしたが、とても重要な役割を担っていることが分かりました。
『ハッピーフライト』
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まとめ
ハッピーフライト、みた。ちょっとびっくりするぐらい楽しかった。空港を舞台にして面白くならないはずがない!時間厳守の整備士、厄介な客を華麗にさばくCA、そしてすべての責任を負うパイロット。「快適な空の旅を届ける」ために働く、このとてつもなく巨大で複雑な世界の〈住人〉たちが愛おしい。 pic.twitter.com/BYdRPL2T7v
— じゅぺ (@silverlinings63) April 20, 2020
今回は、「【解説】ハッピーフライトのトラブルの原因はバードストライク?バードさんって何?」と題して考察してきました。
結論として、
- 『ハッピーフライト』のトラブルの原因は「バードストライク」
- 「バードストライク」とは飛行機と鳥が衝突することで、最悪の場合は飛行機墜落に繋がりかねない危険性がある
- 「バードさん」とは「バードストライク」を防ぐために空港に勤務する有害鳥類防除要因
ということが分かりました。
大きな飛行機が小さな鳥一匹により、大きなトラブルを抱えることになる「バードストライク」はとても怖いですね。
航空業界の様々な仕事や裏側を見ることが出来る『ハッピーフライト』で、バードストライクについておさらいしてみてはいかがでしょうか?