【バケモノの子】チコは何者?正体はやはり蓮の母親かかわいい動物!

細田守監督の映画『バケモノの子』に登場する謎の生き物チコが一体何者なのか、気になって気になってしょうがなかった!という人は多いのではないでしょうか?

白くてふわふわしているかわいらしい小動物チコについて、特に何も説明されていなかったからこそ気になりますよね~

正体はやはり蓮(九太)の母親なのでしょうか?徹底考察しました!

目次

【登場場面をおさらい】チコの正体は何者か

このチコが何者かを考えるために、チコが登場した場面をおさらいしておきましょう。

蓮がチコに出会ったのは、暗い路地裏でした。九太が家を飛び出して、夜、行く当てもなくさまよい、路地裏でうずくまっているところに、チコは転がっている空き缶の影からひょこっと姿を現します。

小さくて白くてふわふわした体毛があり、手足もあります。

蓮はそれを見て

「ネズミの子?ちっこいなあ…」とつぶやいて、パンをちぎって与えてあげます。

特に蓮がこのチコを気に入って連れて帰ったわけではなく、チコが勝手に蓮についてくる感じで、その後の映画ではずっと連と一緒にいます。

「キュウ!」という鳴き声は発しますが、言葉を話すことはなく、ひょこひょことついてくる姿がかわいらしいんですよね♪

チコの正体を考えるうえでのポイントは、

チコは蓮以外には見えていないかもしれない

という点です。

というのも、チコは蓮の髪の毛にしがみついていたり、肩に乗っていたりするのに、誰も何もチコについては触れませんからね。

そしてもう1つのポイントは、

チコは8年間蓮と一緒にいても見た目が全く変わらない

という点です。つまり、歳を取らないということです。

仮説①チコはネズミのようなかわいい小動物?

まずは、蓮がはじめてチコを見て発した一言「ネズミの子」から、考察したいのですが…

ネズミなわけないですよね(◎_◎;)

白くてふわふわはまだ百歩譲って似ているとしても、

  • 見た目も形も違います
  • 8年経っても同じ姿には違和感

があります。ネズミの寿命は1~3年程だそうですので、まずもってネズミが8年生きているというのはあり得ません。

そのほかの小動物である可能性もありますが、8年間生きて見た目も変わらずかわいい動物というのはなかなかいないのではないでしょうか。

そもそもこんなかわいらしい動物が蓮の頭に乗っていたら、誰か指摘するはずですよね。

ネズミのような小動物である仮説は一旦否定します。

仮説②チコは蓮(九太)の母親に対する想い?

根拠①チコが登場するシーンの共通点は母親

チコが登場するシーンには共通点があります。それは、

蓮に母親の声が聞こえたり、蓮が母親のことを思い出すシーンでチコが登場

という点です。

例えば、蓮が熊徹の家で過ごす初めての晩。

「蓮、連の好きなハム入りオムレツ作ったよ。冷めないうちに食べよ」とお母さんの声がその姿とともにふっと現れます。

さらに、チコが登場する場面の一つに、蓮自身がチコが母親ではないかと疑うシーンがありました。

それは、蓮が熊徹たちとおもに賢者巡りの旅から帰ってきた晩のことです。蓮が寝転んでいると、チコが不思議そうな顔をして連のお腹の上に乗り、「キュッ」と泣きます。

蓮がそんなチコを真似して笑った瞬間に、再び背後の壁によりかかる母親の幻覚を蓮は見たのです。「なりきる。なったつもりで」という母親の声とともに姿は消えてしまいますが、蓮は思わず

「今の、お前?」をチコに尋ねます。

ここで観ている側も「やっぱりそうなの?」という気持ちになります。

根拠②チコが母親であると思わせる決定的なシーン

蓮が一郎彦との戦いに勝ち、人間界で父親と暮らしながら勉強机で勉強をしているときに、机の上に置かれた母親の写真の前で、チコが何かひまわりの種のようなものを食べています。

そのときに、チコも写真に写る母親と同じような笑みを浮かべます。

そして、どこからともなく「よかったね、蓮」という母親の声が聞こえます。これは、これまでと同じように蓮が聞いてきた母親の声なのか、チコが心の中で発している声なのか、わからないような描かれ方でした。

いずれにしても、

チコが連の母親に関連していることは間違いなさそう

ですよね!

根拠③蓮にしか見えない=蓮の想い?

それでは、チコは蓮の心の中に存在する、母親への想いが具現化されたものなのか、というと、そうとも限らなさそうです。

というのも、一郎彦との戦いので、蓮が一郎彦の闇を自分の穴の中に取り込もうとしたとき、チコはあまりの風圧に連の頭から飛ばされてしまうのですが、楓がチコをうしろでキャッチしていましたよね!

楓にもチコが見えていたとすると、蓮だけの想いということではなさそうです。

仮説③チコは蓮(九太)の母親が転生した姿?

それでは、チコは蓮の母親の何なのか、何者なのか、という問いに対しては、

チコは母親が転生した姿

という仮説が一番有力です。

根拠①そもそも『バケモノの子』は転生の話

根拠としては2つあります。まず1つ目は、

そもそも『バケモノの子』は、バケモノが神様に転生する、という話がベースにある

ということ。

厳密には、”宗子”が神様になる権利がある、という話ですが、特別権利を与えられた者は転生することができるという発想ですよね。

蓮の母親はバケモノではなく人間ですが、人間界でも転生するという話はこの映画の世界観でなら存在していても不思議はないと思います。

根拠②原作小説エピローグ

そして、根拠の2つ目は、原作小説です。小説版では、エピローグの多々良(熊徹の友だちでサルのバケモノ)の語りです。多々良は次のように語っています。

「九太のことは、楓ちゃんがしっかりついていてくれるし、亡くなった九太のお母さんだって、きっと遠くで見守っていることだろう。

”キュッ!(チコの鳴き声)”

いや、案外、すぐそばで見守っているのかもしれないな…

『バケモノの子』エピローグ

多々良が、チコの鳴き声を聞いて、「(蓮の母親が)案外すぐそばで見守っている」とコメントしているということは、もはや、チコが蓮の母親であることをはっきり示していると言っても過言ではありませんよね!

転生してそこに存在していたのであれば、楓にチコが見えたのは納得です。が、他のバケモノたちには見えていませんでした。きっとそれはチコ、つまり蓮の母親の意思で、見えるべき人にのみ見えるようにしたのでしょうね♪

監督がチコを登場させた狙い

細田守監督は、チコについて、

マスコットキャラクターです。今回はアクション映画なので、どこかほっとできるパートナーが必要だと思って登場させたキャラになっています。」

と話していますが、あまり情報としてはありません。

たしかに、マスコット的なキャラになっているという点では、細野監督の狙い通りですね。ジブリ映画に登場する「まっくろくろすけ」を彷彿とさせました。

ただ、普通のただのマスコットキャラクターではないことは、数々のシーンからの匂わせからも明らかなので、チコを何者と考えるのは、観ている方の想像にお任せ、ということなのでしょう。

こういった、観ている側の解釈や捉え方によって映画の意味も変わってくるという映画は、本当に考察しがいがあって楽しいですね。

それにしても、『バケモノの子』をアクション映画を細野監督が捉えていることに驚きですが(^^;

まとめ:『バケモノの子』チコは何者か

細野守監督の映画『バケモノの子』に登場する、謎の白いふわふわした小さなかわいい生き物チコは何者なのか、その正体を考察してきました。結論としては、

  • チコは蓮の母親が転生した姿
  • 細野監督は、チコをマスコットキャラクターとしてつくった

ということが言えそうですね。

とはいえこれはあくまで考察ですので、皆さんの捉え方次第で、チコが何を現わすのかは変わってくるでしょう。いろいろ想像してみると楽しいですね♪

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