『君たちはどう生きるか』キリコの正体を考察!下の世界での役割と謎に迫る

君たちはどう生きるか キリコ 正体 下の世界での役割

君たちはどう生きるか』は、宮崎駿監督が長年の構想を経て作り上げたスタジオジブリの話題作です。

物語の中で非常に重要な役割を担っているキャラクターの一人がキリコです。彼女は物語の中で謎多き存在として登場し、視聴者の間でさまざまな議論や考察を呼び起こしています。

キリコの正体なぜ「下の世界」に存在するのか、そしておばあちゃんたちとの関係など、気になるポイントを徹底的に掘り下げて考察していきます。


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この記事の監修者
つくつく

映画鑑賞は年間100本以上映画ブログ運営4年

中学生の頃に『スターウォーズ』に感動して以降、
映画の沼にハマり続けて20年。
結婚・出産後も年間100本は必ず鑑賞中。
Filmarksアカウントにも鑑賞レビューを掲載中。

目次

キリコというキャラクターの概要と現実世界での役割

キリコは、物語の初めに主人公・眞人(まひと)の新しい家で働く7人のお手伝いさんの一人として登場します。

彼女は、面長な顔立ちでタバコ好き、口は悪いが姿勢が良く、サバサバとした性格をしています。

眞人との初対面で、他のおばあちゃんたちとは一線を画す強い個性を持ち、彼に対して「夏子のことが好きではないでしょう?」とズバリ指摘するなど、その観察眼の鋭さが際立っています。

キリコは他のばあやたちと違って、目立つ存在であり、物語の中での役割も重要であることがわかります。

キリコは、眞人の心の中における「頼れる存在」の象徴として描かれています。

眞人は物語の中で孤独や喪失を抱えており、キリコはその心の隙間を埋める存在として登場します。

現実世界では彼女はただの家政婦の一人に過ぎませんが、彼女の持つ「サバサバした性格」と「的確な観察力」は、眞人にとって非常に重要な存在であり、彼が成長する過程で大きな影響を与えます。

キリコの正体に関する複数の考察

考察①眞人の深層心理による投影説

キリコの正体については、さまざまな解釈がなされています。

一つは、キリコが眞人の深層意識が生み出した投影であるという説です。

この解釈では、キリコは眞人が現実世界で得られなかった「頼れる存在」を象徴していると考えられます。

眞人が家族を失い、孤独や喪失感を抱えていたため、その心の中に「理想的な存在」としてキリコが現れたのです。

この説は、原作小説『君たちはどう生きるか』で、主人公コペル君が抱える心の空白に似ており、彼が日常の出来事や内面の葛藤を、親身な“おじさん”とのやりとりを通して乗り越えていく構造と重なります。

眞人にとってのキリコは、コペル君にとってのおじさんのように、親代わりの立場で成長を見守り、導いてくれる存在です。

両者ともに、自身が抱える喪失感や不安を、外部の導きによって受け止め、次第に自我を確立していくプロセスが描かれており、キリコが眞人の心の中に現れることで、彼の成長が促されるという解釈につながります。

キリコは現実には存在しないが、眞人にとっては最も必要な存在であり、物語を通じてその心の変化が描かれています。

考察②現実と幻想をつなぐ「導き手」としての存在

キリコは、現実世界と幻想の世界をつなぐ「導き手」としての役割を持っています。

彼女の現実世界での役割はばあやとして、眞人を支える役割を果たしますが、下の世界では彼の成長を促す「姉的存在」へと変貌します。

この現実と幻想が交錯する中で、キリコのキャラクターは非常に多層的で、物語に深みを与える重要な要素となっています。

キリコの存在は、眞人が「どう生きるか」を見つけるための道しるべであり、彼の成長に不可欠な存在です。

現実と幻想をつなぐ役割を担っているキリコは、物語において非常に重要なキャラクターであり、その存在が物語全体に深い意味を持たせています。

考察③「生と死の狭間」にいる者としての位置づけ

キリコは、物語の中で「生と死の狭間」にいる存在として描かれています。

下の世界は「過去と現在、永遠と刹那、生と死の交差点」とされていますが、キリコはその中で生きとし生ける者と死者の間に存在し、眞人を見守り導く役割を果たしています。

このように、キリコは「境界の住人」として、死者と生者の両方をつなぐ役割を持つ存在であり、物語のテーマを深く象徴しています。

下の世界でのキリコの役割と変貌

若返った姿の意味とその象徴性

物語が進行すると、キリコは「下の世界」に迷い込むことになります。

この世界で彼女は若い女性の姿となり、眞人に漁を教えたり、生活の知恵を伝える頼れる姉のような存在へと変貌します。

この変貌は、単なるキャラクターの変化ではなく、物語のテーマに深く関わる重要な象徴となっています。

下の世界でのキリコは、まるで眞人が失われた家族の中で求めている「導き手」そのものであり、彼女の若返った姿は眞人の心の中で必要とされる「理想的な存在」の具現化とも言えます。

キリコが若返ることにより、物語は「生と死」「過去と現在」といったテーマを浮き彫りにします。

この若返りは時間の流れを超えた象徴的な役割を果たしており、彼女が眞人に与える影響を強調しています。

火のムチと食物連鎖の中での役割

下の世界でキリコが持っている「火のムチ」は、非常に重要な意味を持っています。

火のムチは、ペリカンを追い払うための道具であり、キリコが下の世界で果たすべき役割を象徴しています。

死者たちは自分で生き物を殺すことができないため、キリコがその役目を担っているのです。

彼女が「生き物を殺して糧にする」役目を果たすことにより、物語の中で描かれる食物連鎖生存競争といったテーマが鮮明になります。

キリコのこの役割は、単に物理的な意味にとどまらず、精神的な成長にもつながります。

眞人にとって、キリコはただの導き手ではなく、「生きる力」や「生き物との関わり」の重要性を教えてくれる存在でもあります。

火のムチが象徴するように、彼女は厳しくも優しい生き方を示す教師として、眞人を支えます。

ヒミとの関係性と共に行動する意義

キリコは、下の世界でヒミ(眞人の母の若い姿)と共に過ごします。このことは非常に象徴的です。

ヒミとキリコが共に行動することは、時間や空間を超えた「家族の絆」を強調していると言えます。

キリコがヒミを尊敬し、共に過ごすことで、眞人にとっての「母親」の影響が強調され、物語は世代を超えた支え合いというテーマを深く掘り下げていきます。

ヒミとキリコが共にいることは、眞人にとっても大きな意味を持ちます。

彼はこの「母親」像を通じて、自分自身の成長を促されていきます。

キリコがヒミとの関係を持ちながら眞人を見守る姿は、まさに「家族の絆」を象徴しており、物語に深い感動を与えています。


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まとめ

キリコは、『君たちはどう生きるか』において非常に多層的かつ象徴的なキャラクターです。

現実世界ではばあやとして家族を支え、下の世界では眞人の成長を導く姉的存在として登場します。

彼女の存在は、眞人が「どう生きるか」を模索する過程で不可欠な導き手であり、家族や他者との絆、世代を超えた支え合いを体現しています。

  • キリコは眞人の願望や心の投影とも考えられ、現実と幻想の境界で重要な役割を果たす
  • 下の世界では「生」と「死」の交差点に立ち、眞人の成長や再生を見守る存在
  • ばあやたちとの関係や、ヒミとの絆が物語の奥深さをさらに引き立てている

本作のタイトルにもある「君たちはどう生きるか」という問いに対し、キリコは「誰かを支え、導き、時に厳しくも優しく見守る」生き方の一つの答えを提示しているのかもしれません。

あなたはキリコの生き方、どう感じましたか?

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