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イチケイのカラス(映画)のあらすじをネタバレ!

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映画『イチケイのカラス』のあらすじをネタバレありで徹底解説しますよ！

テンポの良い掛け合いと少し切ない結末が魅力の本作は、何度観ても楽しめます。

今回は、最後の結末まで、感想も一緒にわかりやすくしっかり解説しますよ～♪

目次

映画『イチケイのカラス』作品情報

『イチケイのカラス』基本情報

『イチケイのカラス』の基本情報を押さえてきましょう。

  • 作品名：イチケイのカラス
  • 公開日：2023/1/13
  • 上映時間：119分
  • 監督：田中亮
  • 脚本：浜田秀哉
  • キャスト：竹野内豊、黒木華、斎藤工、山崎育三郎、ほか

同名コミック原作のTVドラマ『イチケイのカラス』の劇場版です。竹野内豊、黒木華などTVドラマでのメインキャストが出演しており、「コンフィデンスマンJP」シリーズの田中亮が監督をしています。

『イチケイのカラス』のあらすじ(簡単に・ネタバレなし)

みちおが地方裁判所の第一刑事部、通称”イチケイ”を去って２年が経ちました。岡山県に異動になったみちおは、とある傷害事件の担当になりました。

その事件は、一人の主婦が史上最年少防衛大臣・鵜城に刃物を向けて逮捕されたものでした。そして、事件の背景には、近隣の海で起こったイージス艦と民間貨物船の衝突事件が関わっていました。

不審な点の多い衝突事故を再び調べなおそうとするみちおの前に、防衛大臣の鵜城は何かを隠す様子で立ちはだかります。

一方、かつてみちおと共に仕事を共にした特例判事補・千鶴も、他職経験制度のもとで弁護士として、みちおが勤務する隣町へ赴任してきました。

地域の商店街の人々の協力を得ながら職務に勤める千鶴は、紹介を受けた弁護士・月本と協力して住人たちの生活のために奮闘します。

みちおと千鶴それぞれが、自身の担当する事件の真相を突き止めようと調査をすすめますが、その裏には大き秘密が隠されているのでした。

複雑に絡み合った事件の真相を知った時、真実の意義が問われます。

『イチケイのカラス』のあらすじ内容を詳しくネタバレ解説!

イージス艦と民間貨物船の衝突事故

裁判官・入間みちおが地方裁判所の第一刑事部、通称”イチケイ”を去って２年が経ちました。みちおは岡山地方裁判所・秋名支部へと異動して、部長裁判官を務めていました。

その頃、秋名では海上自衛隊のイージス艦と民間貨物船の衝突事故が起きていました。貨物船の船長・島谷は事故で亡くなり、島谷の墓の前で法要が行われています。

そこへ、史上最年少防衛大臣・鵜城英二がやってきました。島谷の妻・加奈子は慎重な性格の夫が事故を起こしたことを信じ切れずにいました。

加奈子は鵜城に対して、事故の詳しい情報を開示するように要求しました。しかし、鵜城は「航海記録を紛失した」と回答します。

加奈子は納得がいかない様子で反論しようとしますが、その際に転倒してしまい、鞄の中に隠し持っていた包丁が落ちてしまいました。

すぐに包丁を拾おうとしましたが、護衛と揉み合いなり、護衛の腕を切ってしまいました。加奈子はその場で傷害罪として現行犯逮捕されました。

加奈子の傷害事件の担当をみちおが務めることになりました。みちおは、加奈子が事実に納得したうえで罪と向き合えるよう、事件の再調査を宣言しました。

老女・トメの起こした交通事故

かつてみちおと仕事を共にした特例判事補・坂間千鶴も、偶然にも秋名の隣市に赴任していました。千鶴は、他の職業を２年務める「他職経験制度」のもと、弁護士として勤務していました。

千鶴は、親しくしている商店街の紹介で、老女・トメの起こした交通事故の弁護を担当していました。

トメはゴールド免許保持者であり、普段から慎重な運転をしています。

しかし事故の日は、地元の大工場・シキハマ株式会社のトラックが運搬するドラム缶が落下して、その拍子に土埃が舞い上がり、視界が悪くなってしまったのでした。

千鶴は必死に弁明を伝えますが、なかなか思うように進みません。しびれを切らしたトメは「他の弁護士に頼む」と言います。

千鶴は仕事を奪われまいと、トメに家に駆けつけますが、そこで月本という弁護士と出会います。千鶴と月本は２人で協力してトメの弁護を担当することになり、無事に勝訴することができました。

日尾美工場内での健康被害

月本は、シキハマ株式会社・日尾美工場で急な配置換えや退職が頻繁に起こっていることに違和感を感じていました。そして退職した社員が長期治療中であると突き止め、日尾美工場での健康被害を推察します。

月本は千鶴に調査協力を頼みました。月本は深夜の工場に潜入して、工場排水を採取しました。千鶴は、月本の強引なやり方に口をはさみますが、次第に惹かれていきます。

後日、工場排水から基準値を超える有害化合物が検出されました。千鶴と月本は町民に向けて説明会を開きました。

しかし、説明会の最中に日尾美工場の工場長・木島とシキハマ側の弁護士・三田村が乗り込んできました。三田村は工場排水の出所が不明瞭なことを指摘します。

また、シキハマ側が用意したデータでは工場排水の検査結果に問題はありませんでした。三田村は「環境汚染はない」と言い切ります。

千鶴は町民たちに、身体症状に心あたりがないか問います。しかし、町民たちはみな口をつぐんでその場を去りました。

後日、千鶴は月本が工場長から多額の金銭を受け取っている姿を目撃します。月本は環境汚染を解決する気などなく、工場からの謝礼金と口止め料を得ることを画策していたのでした。

衝突事故の捜査

加奈子の傷害事件の裁判が始まりました。加奈子はイージス艦と貨物船の衝突事故の真実を知りたいと話します。

衝突事故は、加奈子の夫である船長の島谷の操作ミスとして片づけられていました。しかし、イージス艦の航海日誌が紛失したという点に不信感があることなどから、加奈子は捜査結果に異を唱えました。

みちおは加奈子の話を一通り聞くと、傷害事件の発端は衝突事故にあるとして、裁判所主導で事故の調査を行うと宣言しました。

職権を発動して調査を始めたみちおは、地元の漁師たちに事故当日の様子を聞き取ります。漁師たちは口をそろえて「貨物船は衝突回避行動をしていなかった」と言います。

そこへ防衛大臣・鵜城が現れて、みちおに事故の原因について話しました。

鵜城の話では、貨物船の船員たちは、みなで事故当日の朝まで酒盛りをしていた可能性があると言います。そして船員らの名誉を守るためにその情報を伏せていると語ります。

鵜城はみちおに対して、これ以上の詮索をしないよう伝えました。

鵜城のけん制を前にしても、みちおはどこ吹く風です。そんなみちおの様子に鵜城は怒ります。

鵜城からの圧力がかかり、後日、みちおは加奈子の傷害事件の担当を外されてしまいました。

工場排水への民事訴訟

３年前に移住してきたラーメン店の店主・松原は健康被害に心当たりがありました。千鶴は松原を促し、日尾美工場を訴える民事訴訟を起こします。

訴訟の裁判長はみちおが担当することになりました。みちおは、工場周辺の土壌を再検査するように千尋に命じました。

裁判が始まると、松原と千鶴に嫌がらせ行為が始まりました。松原のラーメン店には石が投げられ、千鶴のアパートも放火の被害に遭いました。

月本は、自身の正義感で妹を亡くした過去を語り、千鶴へ訴訟を取りやめるように伝えます。

後日、月本はみちおに一枚の写真を渡しました。そこには、５人の子供たちと工場が写っていました。その後、月本は神社の階段で何者かに突き落とされて命を落としてしまいます。

千鶴は、工場が土を定期的に入れ替えて、汚染を隠蔽していた可能性を思いつきます。
みちおはその仮説を聞くと、何かに気付いたようでした。

トメが交通事故を起こした現場では、シキハマのトラックから落ちたドラム缶から土埃が舞ったと言います。千鶴がトメの車に付着していた土埃を検査した結果、それが汚染土だと判明しました。

同じ頃、商店街の和菓子屋の息子・幸太郎が嫌がらせの犯人だと分かりました。

『イチケイのカラス』の最後と結末

衝突事故の真相

工場排水の民事訴訟の場で、みちおは証人尋問として傷害事件の加奈子を法廷に呼びました。異例の証人尋問として、法廷は騒然とします。

みちおは加奈子にイージス艦と貨物船の衝突事故の真相を伝えます。

事故現場近くの無人島に設置されている監視カメラの映像には、貨物船が通常のルートを外れて運行している様子が写っていました。

事故当時、貨物船は舵が取れていませんでした。それは「船内汚染のため、船員たちの意識がなかった」せいにあるとみちおは言います。

トメが事故を起こした日、シキハマのトラックが運送していたのは汚染土でした。ドラム缶が落ちた衝撃で容器が破損しましたが、破損に気付かないまま容器は貨物船に積み込まれました。

破損した容器から汚染土が漏れ出し、貨物船内で集団意識障害が発生したのだと、みちおは言います。

夫が汚染土の隠ぺいに関わっていたことを知り、加奈子はショックを受けました。みちおはそんな加奈子に対して、罪と向き合うように伝えました。

町ぐるみの隠ぺい

続けて千鶴は、工場の産業医である悦子を証言台に呼びます。

町役場では、健康被害で退職した社員に「緑地造成費」として治療費が補填されていました。その件について、悦子に証言を求めました。

悦子はじめ口をつぐんでいましたが、みちおに促されてようやく口を開きました。

悦子は「工場の汚染を隠蔽していたのは日尾美の人間」だと言い、町ぐるみで隠ぺいしていたことを告白しました。

日尾美町にとって、シキハマ工場は生活の要でした。工場がなくなれば雇用がなくなり、町民たちの生活は成り立たなくなってしまいます。

５年前に有害化合物の基準値が法改正されて、処理設備を工場負担で導入するように要請が入りました。しかし、工場には設備を導入できるだけの資金がありませんでした。

町民たちは生活を守るため、町ぐるみで汚染を隠蔽することを選びました。

悦子は千鶴に「あなたが町に来なければよかった」と言います。みちおは千鶴に代わり、「あなたたちの街は病気です」「町は、すでに壊れていたのでは」と伝えます。

判決にて、シキハマは工場での汚染を認めて慰謝料を払い、環境浄化に取り組むように言い渡されました。

日尾美町のその後

裁判所を出ると、悦子が夫の輝夫と共にパトカーに乗り込んでいました。

輝夫は、千鶴に弁護士事務所として貸している部屋を今後も好きに使っていいと言います。悦子も「間違っていたのは私たち」だと言って、千鶴を応援しました。

裁判の後、商店街の活気は失われ、数多くの店が閉店に追い込まれていました。千鶴と親しくしていた町人たちは、千尋に対してよそよそしい態度を取ります。

また、月本を突き落とした犯人は三田村であることが分かりました。

月本は亡くなる前に神社で悦子や三田村たちと会っていました。三田村は、隠ぺいを明らかにするべきだという月本を拒んで、階段から突き落としたのでした。

月本が生前にみちおに渡した写真に写っていたのは、工場長・木島、船長・島谷、悦子と輝夫、そして弁護士・三田村の子供時代の姿でした。

５人は学校の授業で工場が自分たちの生活を支えていることを学び、大人になったら自分たちで工場を守ることを約束していました。

千鶴は日尾美町の住民一人ひとりに対して、弁護士として向き合うことを決意します。

『イチケイのカラス』感想まとめ

映画『イチケイのカラス』の感想をまとめました！

みちおと千鶴の掛け合いが面白かった！
コメディと感動をどちらも味わえてよかった。

ドラマを見ていないが楽しめた
ドラマ版も一気見したくなった！

見ごたえのあるストーリーで見入ってしまった。
少し切ない結末に涙した。

まとめ

映画『イチケイのカラス』のあらすじを、ネタバレあり（詳しく）とネタバレなし（簡単）で解説してきました！

最後の結末までご紹介してきましたが、コメディ感がありながらも複雑な社会問題を考えさせられる映画でしたね♪

何度も見たくなってしまう映画です！

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